社外取締役からのメッセージ

2024年度の取締役会等における議論
中長期的な企業価値の創造に向けて
株主目線も意識しつつあらゆる視点から議論を深め、
的確かつ着実な戦略遂行を後押ししていきます

真鍋 靖取締役(社外)
元 株式会社日立製作所 執行役常務
ニチアス株式会社 社外取締役

栗原 和枝取締役(社外)
浜松ホトニクス株式会社 社外取締役
SMILEco計測株式会社 取締役
東北大学 名誉教授
東北大学未来科学技術共同研究センター シニアリサーチフェロー
新任社外取締役メッセージ
佐藤 地取締役(社外)
元 ユネスコ日本政府代表部特命全権大使
国際連合大学 理事

「木を見て森も見る」という視点で、適切な監督・助言を行っていきます
私は当社グループを、非常に特色のある自社開発のテクノロジーを用いて、多種多様な分野で活躍している化学メーカーだと捉えています。需要家と対話しながら、絶えず新しいことに挑戦する先進性があり、社内の士気も総じて高いという印象を持っています。これらの特色・強みを活かした、気候変動課題やDX推進、「医・食」領域の進化などへの貢献がステークホルダーから期待されており、実際、これらの期待に応えるべく、多様なパートナーとともに、グローバルでの価値共創に取り組まれています。
私はこれまでに、外務省の対外スポークスパーソンである外務報道官、ユネスコ日本政府代表部大使、駐ハンガリー大使などを務めてきました。世界の情勢が流動的かつ不安定な中にあって、グローバルな舞台での経験・知見を活かして、当社グループの企業価値向上に貢献していく考えです。
これは私自身も普段から心掛けていることですが、「木を見て森も見る」という視点で、適切な監督・助言を行っていく所存です。「会社組織、人材、及び製品を取り巻く状況と、その趨勢を大局的に見定めながら、事に臨む」というニュアンスです。技術立社の風土を育みながら、将来の産業や暮らしのあり方を展望すると同時に、世界のお客様との丁寧な対話を重ねて、オリジナルの技術を継続的に高めていくことが、ますます重要になってきていると考えています。
新任社外取締役メッセージ
真鍋 美穂子取締役(社外)
元 ムーディーズ・ジャパン株式会社 取締役鳥居薬品株式会社 社外取締役(監査等委員)
財務コンサルタント(個人事業主)
MPower Partners Fund
サステナビリティ エキスパート

PBR、ROEの改善に向けて、
海外の株主・機関投資家の皆様とのコミュニケーション強化を図りたい
私は長年にわたってグローバルな金融業界で、米国と日本のコーポレートファイナンス部門で、企業分析に携わってきました。1,000社を超える企業の事業計画や資本政策の評価・分析に関わった経験を活かして、当社での取締役会の審議に貢献したいと考えています。
当社グループを長期にわたって持続的な成長に導くために、他社に模倣されにくいU&P事業に経営資源を集中させる事業ポートフォリオの“強靭化”戦略は、極めて妥当だと思います。垂直統合されたビジネスモデル、数多くの製品が世界市場でトップシェアを獲得している事実、過去に新製品のイノベーションをいくつも起こしてきた実績など、すでに当社はとてもユニークな強みと存在感を持っています。こうした強みを継承しながらの、エッジの効いた新規事業の創造を期待しています。化学メーカーのビジネスモデルでは、実際に収益を上げるまでに、長年にわたる研究開発や設備建設が必要です。このインベストメント・サイクルの期間は、資金調達のために強固なB/S(貸借対照表)を維持しつつ、投資家に適正なリターンを提供するという、キャピタルアロケーションのバランス維持が大切になると考えています。
なお、現在のPBRやROEには改善の余地が大いにあると見ています。当社グループの成長力と将来価値が、株主・投資家の方々に正当に評価されるよう、業績と成長戦略の進捗状況を明確に結び付けた説明や、優先事項を反映した財務戦略や資本政策などをしっかり伝えていくことが重要です。私は米国でのキャリアが長く、特に海外機関投資家への対応は数多く経験してきていますので、彼らとの関係構築の面でも助言していきたいと考えています。