人権の尊重

基本的な考え方

三菱ガス化学グループは、当社グループの企業活動から影響を受けるさまざまな人々の人権尊重の責任を果たしていくことを目的として、2023年10月に取締役会の承認を経て「三菱ガス化学グループ人権指針」(以下、本指針)を定めました。
当社グループは、すべての人々の基本的人権について規定した国連「国際人権章典」(「世界人権宣言」、「市民的および政治的権利に関する国際規約」、「経済的、社会的および文化的権利に関する国際規約」)、労働における基本的権利を規定した国際労働機関(ILO)の「労働における基本的原則および権利に関するILO宣言」、人権に関わる国際規範である「OECD(経済協力開発機構)多国籍企業行動指針」、さらに国連グローバル・コンパクト署名企業として国連グローバル・コンパクト10原則を支持、尊重します。
また、国連「ビジネスと人権に関する指導原則」(以下、UNGPs)に則した人権デュー・ディリジェンスの仕組みを構築し、当社グループの企業活動から影響を受ける人々に与える人権への負の影響を特定し、その防止および軽減を図ります。
本指針は当社グループのすべての役員および従業員に適用されます。また、当社グループの企業活動により影響を受ける取引関係者等に対しては、本指針の趣旨を支持し、人権尊重の取り組みにご協力いただけるよう働きかけます。

三菱ガス化学グループ人権指針

三菱ガス化学グループ(三菱ガス化学およびグループ会社、以下三菱ガス化学グループ)は、ミッション「社会と分かち合える価値の創造」のもと、経済的価値のみならず、社会的価値もある共通価値を創造し、継続的な成長の実現を目指しています。
三菱ガス化学グループの企業活動から影響を受けるすべての人々の人権尊重の責任を果たしていくことを目的として、「三菱ガス化学グループ人権指針」(以下、「本指針」)をここに定めます。

  1. 人権に関する考え方

    三菱ガス化学グループは、社会の一員として、取引先、地域社会、従業員など様々なステークホルダーの皆様に支えられて存在しています。
    事業遂行にあたっては、企業活動が人権に影響を及ぼしうることを強く意識し、すべての活動において企業としての社会的責任を果たします。
    三菱ガス化学グループは、個人の人格・人権を尊重します。出生、国籍、人種、民族、思想、信条、宗教、性別、性自認、年齢、各種障がい、学歴、言語、経済的背景、政治的見解などのいかなる事由に関わらず、あらゆる差別を行いません。

  2. 適用範囲

    本指針は、三菱ガス化学グループの役員・社員、派遣社員等に適用します。また、三菱ガス化学グループの企業活動から影響を受ける取引関係者等に対しても、本指針を支持することを期待し、働きかけます。

  3. 基盤となる原則

    三菱ガス化学グループは、すべての人々の基本的人権について規定した国連「国際人権章典」(「世界人権宣言」、「市民的および政治的権利に関する国際規約」、「経済的、社会的および文化的権利に関する国際規約」)、労働における基本的権利を規定した国際労働機関(ILO)の「労働における基本的原則および権利に関するILO宣言」*に加え、人権に関わる国際規範である「OECD多国籍企業行動指針」を支持し尊重します。
    また、国連グローバル・コンパクト署名企業として、国連グローバル・コンパクト10原則を支持し尊重します。
    事業活動を行う国や地域で適用される法令を遵守するとともに、各国・地域の法令と国際規範との間に矛盾が生じる場合には、国際的に承認された人権の原則を尊重する方法を追求していきます。

    *ILO(国際労働機関)の中核的労働基準5分野①結社の自由及び団体交渉権の効果的な承認、②強制労働の廃止、③児童労働の撤廃、④雇用及び職業における差別の排除、⑤安全で健康的な労働環境 の支持・尊重を含みます。

  4. 人権デュー・ディリジェンス

    三菱ガス化学グループは、国連「ビジネスと人権に関する指導原則」に則した人権デュー・ディリジェンスの仕組みを構築し、三菱ガス化学グループの企業活動から影響を受ける人々に与える人権への負の影響を特定し、その防止および軽減を図ります。

  5. 教育・研修

    本指針がすべての事業活動に組み込まれ、効果的に実行されるよう、三菱ガス化学グループの役員・社員、派遣社員等に対し、適切な教育を行うとともに、三菱ガス化学グループの企業活動から影響を受ける取引関係者等への理解浸透に努めます。

  6. 苦情処理と救済

    三菱ガス化学グループは、事業活動や製品サービスによって、人権に負の影響を及ぼした、もしくはこれを助長したことが明らかとなった場合、適切な救済措置を講じるよう努めます。
    また、人権への負の影響を及ぼす事態(その恐れがある事態を含む)を速やかに把握し、対応するための相談窓口を社内及び社外に設置します。相談窓口は三菱ガス化学グループの役員・社員、派遣社員等のほか、その家族、協力会社、お取引先などをはじめとする、三菱ガス化学グループに関与する全てのステークホルダーが相談・通報することができます。
    相談窓口の利用に際しては秘密が厳守され、利用者は相談を行ったことによるいかなる不利益な取り扱いも受けません。

  7. 情報開示とコミュニケーション

    三菱ガス化学グループは、人権尊重に関する取り組みの結果を確認し、ウェブサイト、統合報告書などを通じて定期的に開示します。
    また、人権課題の理解や改善・解決のため、関係するステークホルダーの皆様と適時に対話・協議を行います。

改定履歴

  1. 2023年10月17日 三菱ガス化学株式会社 取締役会決議

推進体制

当社グループでは、人権尊重に関する取り組みを推進するため、全社横断的な「人権専門委員会」を組織しています。「人権専門委員会」では、CSR・IR部サステナビリティ推進室を事務局として取り組みを進めており、人権専門委員会での取り組みの進捗状況は「サステナビリティ推進委員会」に報告されます。また、人権に関わる取り組みを含むサステナビリティ関連課題の推進状況は、代表取締役社長を議長とした取締役会メンバーおよび常務執行役員以上の執行役員会メンバーで構成される「サステナビリティ推進会議」に報告され、その中でも特に重要な事項は取締役会として決議します。このような仕組みにより、当社グループでは代表取締役社長が人権尊重の取り組み状況について監督しています。
なお、当社グループの人権尊重の取り組みを推進するにあたっては、専門的知見を有する第三者機関からの助言を受けており、取り組みにおける客観性と正当性の担保に努めています。

推進体制
図:推進体制

人権尊重への取り組み

人権に対する教育・啓発

当社グループでは、従業員に対して、ビジネスと人権に関する教育・啓発の機会を設けています。

年度 対象 実施内容
2024年度 当社グループ全従業員 ビジネスと人権に関するe-ラーニング
人権専門委員会メンバー 外部講師による人権尊重の取り組みへの関わり方の勉強会
2025年度 当社グループ実務担当者 外部講師によるビジネスと人権の取り組みに関する世界的動向の勉強会
随時 新卒・キャリア採用者 ビジネスと人権に関するe-ラーニング

基本的な考え方、進め方

当社グループでは、UNGPsに記載された方法に則り人権デュー・ディリジェンスの取り組みを通じて、外部視点も踏まえた人権マネジメント体制の構築を進めています。
体制の構築に向けて、具体的には、当社グループが関与する可能性のある人権への負の影響を特定すること、特定された影響に対して実態を把握したうえで適切に対処し防止・軽減を図ること、対処の実施状況と結果を追跡調査すること、取り組みの進捗および結果を外部に開示することを含むプロセスを継続的に実施し、取り組みの実効性の向上を図っています。

当社グループの人権尊重への取り組み
図:当社グループの人権尊重への取り組み

人権テーマの特定と課題の評価(リスクアセスメント、インパクトアセスメントの実施)

当社グループでは、外部視点、内部視点の双方から情報を整理・分析し、事業活動において懸念される潜在的な人権テーマ(当事者の声を聞き実態を把握する前の段階で人権への負の影響が懸念される事項)をバリューチェーンに沿って特定しています。
外部視点による情報の整理・分析では、経済協力開発機構(OECD)「責任ある企業行動のためのOECDデュー・ディリジェンス・ガイダンス」において提唱されているリスクの類型(セクターのリスク、製品・サービスのリスク、地域リスク、企業固有のリスク)に基づき、化学セクターにおける人権課題、地域リスクとして日本における人権課題を確認するため、国際機関、NGO・NPO、政府機関等の情報を収集しました。
また、内部視点による情報の整理・分析を目的として、三菱ガス化学株式会社の国内拠点および国内外連結子会社を対象としてアンケート調査を行い、外国人労働者の雇用状況、扱っている主要な原材料・資材、労働安全衛生上の休業災害件数、取引先における外国人労働者の雇用状況等を確認しました。

特定した人権テーマの中から、外部視点での重要度の高さ、管理の状況、直接影響の大きさ、直接対話によるアプローチの可能性の高さといった観点を踏まえ、2025年度の重点テーマに「自社グループ製造拠点における外国人労働者の労働環境」を選定しました。
そして、2025年11月、拠点およびグループ会社向けアンケートの情報を参考に、国内グループ会社の国内製造拠点1か所で雇用されている外国人を対象として、人権課題の評価(インパクトアセスメント)を実施しました。評価にあたっては、第三者機関が外国人労働者とその管理者に対してダッカ原則*に基づいた質問項目に沿ったインタビューおよび労働者の置かれている環境を確認しました。
その結果、人権侵害に相当する深刻な事案は確認されませんでした。
当社グループでは、今回ヒアリングした外国人労働者の声について管理者へのフィードバックを行い、さらなる人権尊重に向けてグループ会社とともに検討していきます。

  • ※ 人権ビジネス研究所(Institute for Human Rights and Business : IHRB)が作成した、責任ある移住労働者の募集および雇用のための国際的な原則
写真:労働者インタビューの様子
労働者インタビューの様子
写真:職場の様子
職場の様子

今後の取り組み

当社グループでは、今回のインパクトアセスメントを通じて把握した課題に対し、人権尊重に向けたさらなる強化策として、グループ会社とともに適切な対処に向けた行動を進め、その進捗状況を確認するための追跡調査を行う予定です。
今後も、取り組みの進捗や結果は当社グループおよび取引関係者等に共有して人権尊重の意識向上を図るとともに、人権デュー・ディリジェンスのプロセスを継続して実施していきます。

MGCグループ 人権尊重の取り組みに関するロードマップ
図:人権尊重の取り組みに関するロードマップ

苦情処理メカニズム

当社グループでは、UNGPsに基づき、グループ内外を含めて企業活動によって影響を受ける可能性のあるライツホルダーを対象とした苦情処理メカニズムの構築を進めています。
当社グループの事業活動や製品・サービスによって人権に負の影響を及ぼした場合、「人権相談窓口」に相談することができます。事業活動にはサプライチェーンも含まれます。

人権相談窓口

  • MGCグループの役職員(退職後1年以内の者を含む)のほか、その家族、協力会社、お取引先など、MGCグループの事業活動に関与する全ての方が相談することができます。
  • ご相談を頂いた案件は迅速かつ慎重な調査を行い、解決に向けた対応を行います。つきましてはご相談内容の確認、対応の進捗および結果のご報告などのために、入力フォームにてお名前、会社名、メールアドレスの記入をお願いしています。相談された方のプライバシーを保護し、氏名や相談の事実等を関係者以外に漏らすことはありません。相談・通報者がMGCグループの役職員である場合、相談を行ったことにより、配置転換、差別等の不利益を被ることはありません。相談・通報者が、協力会社、お取引先の方である場合も、取引停止等の不利益を与えることがないよう当該部門やグループ会社に指示します。