サステナビリティ・マネジメント

担当役員メッセージ

写真:担当役員 常務執行役員北川 元康
中長期的な視点に立った
サステナビリティ経営を推進し、
カーボンニュートラル達成に貢献

当社グループは、現中期経営計画「Grow UP 2023」で、「環境変化に強い収益構造への転換」と、「社会的価値と経済的価値の両立」を目標に掲げました。
達成までの時間軸こそ異なりますが、この二つの目標には明確な相関性があります。
なぜなら、社会と「調和しない」事業、社会から「価値がない」と判断された事業は、やがては見直しあるいは再構築が不可欠になるからです。
一方で、社会的価値と経済的価値が重複する領域には、新たなビジネスチャンスが広がっています。
当社グループは、ICTモビリティや医・食など設定した「ターゲット領域」に向け、独創的な製品を提供し続けることで、事業を通じた社会課題の解決を目指していきます。

気候変動問題、コロナ禍、更にはウクライナ危機による原燃料高騰等により、産業界全体がパラダイムシフトを余儀なくされました。
当社グループとしても、このような激しく早い環境変化や時代の変化に、しなやかに順応しつつ、収益構造の安定化を図っていかねばなりません。
これらの環境変化への順応と「三菱ガス化学らしさ」の追求は矛盾するものではなく、両立できると考えています。

当社グループは世界的に見ても数少ない「エネルギーとケミストリーを融合できる、ユニークな化学メーカー」です。
実際にカーボンニュートラルへ貢献可能なソリューションを複数有しています。
具体的には、CO2からメタノールやポリカーボネートを製造する技術、水素の運び手としても注目が高まるメタノールやアンモニアの利活用。
また、地熱やバイオマスを利用した再生エネルギー事業、或いはCCUやCCSへの取組みなどです。
こうした保有する技術の強みを深耕・応用し、社会実装できるレベルにまで仕上げることで、「社会と分かち合える価値の創造」を具現化していきます。

今般、私たちはサステナビリティを「CSRの遂行と実践を基盤とし、社会の持続的発展と自社の持続的成長との両立を目指す概念」と改めて定義しました。
この考えのもと、社会が直面する様々な課題に対し、当社グループの事業活動を通じ、今まで以上に積極的・能動的に取り組んでまいります。

現代は、さまざまな業界で前例のないディスラプション(破壊的創造)が起き、先行き不透明な「VUCA」の時代と言われます。
このような環境変化に機敏且つしなやかに適応していくためには、コアコンピタンスをしっかり保持しつつ、中長期的視野から持続的な成長戦略を描くことが肝要です。
サステナビリティ推進会議やサステナビリティ推進委員会は、その戦略構築の中心を担う会議体であり、より一層活動の充実を図っていきたいと考えています。

今後もMGCグループは、長期的な時間軸を常に意識しながら、「特色と存在感のあるエクセレントカンパニー」を目指してまいります。
ステークホルダーの皆さまにおかれましては、引き続きご支援ご指導のほど宜しくお願いいたします。

2022年8月
取締役 常務執行役員
コンプライアンス担当、経営企画管掌、内部監査担当、CSR・IR担当
北川 元康

サステナビリティ推進指針

三菱ガス化学は、サステナビリティ経営をグループ全体で推進するために、「サステナビリティ推進指針」を策定 しました。「MGC企業行動指針」に基づき良識を持って行動し、持続可能な社会の実現に貢献します。

サステナビリティ推進指針

三菱ガス化学グループは、ミッション「社会と分かち合える価値の創造」のもと、環境・社会・企業統治の各要素における企業責任を強く意識し、「MGC企業行動指針」に基づき事業展開することで、サステナブルな社会の発展と調和に貢献します。

サステナビリティ推進体制

三菱ガス化学は、社長を議長とした取締役会メンバーで構成される「サステナビリティ推進会議」、その諮問機関としてCSR・IR部長が招集し、本社管理部門長で構成される「サステナビリティ推進委員会」を設置し、全社のPDCAサイクルを回すことで、サステナビリティ経営の継続的なレベルアップを推進しています。

サステナビリティ推進会議は、最重要課題(マテリアリティ)の特定や今後のサステナビリティ推進活動など、サステナビリティ・マネジメントに関する基本的事項を審議・決定し、その実施状況などについて報告を受けます。「サステナビリティ推進会議」にて審議する重要な事項については、取締役会で決議します。
サステナビリティ推進委員会は、各部門におけるサステナビリティ推進業務の実施状況を確認し、定期的なレビューを通じて、実効性のあるサステナビリティ推進活動を促進します。あわせて、サステナビリティ推進に不可欠な専門的事案やサステナビリティ推進上の重要事案を検討する各種「サステナビリティ推進専門委員会」を必要に応じて設置します。

これらサステナビリティ推進会議・サステナビリティ推進委員会の事務局として「CSR・IR部サステナビリティ推進室」を設定しています。サステナビリティ推進室は、社内の非財務情報の統括、サステナビリティに係る方針・戦略の検討、PDCAサイクルの推進およびマテリアリティマネジメントを担当しています。従来にも増して事業を通じたサステナブルな社会の実現に組織的に貢献することで、様々なステークホルダーからの信頼と共感を獲得し、より高い企業価値の実現を目指しています。

サステナビリティ推進体制
図:サステナビリティ推進体を、PDCAサイクルで示す。