1. はじめに[MXナイロン]

ナイロンMXD6について

MXナイロンとは、メタキシレンジアミン(MXDA)を用いた三菱ガス化学のポリアミドの総称です。
ナイロンMXD6は、MXDAとアジピン酸との重縮合反応から得られる結晶性のポリアミドです。
ナイロンMXD6は、下式に示されるようにナイロン6、ナイロン66などとは異なり、主鎖中に芳香族環を有する脂肪族ポリアミドです。

図:ナイロンMXD6、ナイロン6、ナイロン66の化学式

ナイロンMXD6はナイロン6、ナイロン66などと比較して下記の特長を有しています。

  1. ガスバリヤー性に優れる
  2. 強度、弾性率が高い
  3. ガラス転移温度が高い
  4. 低吸水性、低透湿性である
  5. 適度な結晶化速度を有し、成形加工性に優れる

これらの特長から、ナイロンMXD6は、包装材料、成形材料、モノフィラメントなど、幅広い用途を有します。
ナイロンMXD6は、酸素や炭酸ガスに対して優れたバリヤー性を示します。条件によっては、エチレン・ビニルアルコール共重合樹脂(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン共重合樹脂(PVDC)、ポリアクリロニトリル(PAN)よりも優れたガスバリヤー性を発揮します。さらに、成形加工条件は、多くの材料と良く一致するため、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン(PP)、あるいはポリエチレン(PE)などと組み合わせ、共射出成形や共押出成形により包装材料向けの多層の容器/ボトル/シートなどに用いることが出来ます。

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