リスク情報

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事業等のリスク

当社グループでは、「リスク」を、その顕在化により人的被害、物的被害、機会損失、風評被害等が発生し、最終的に会社に経済的損失をもたらす可能性又は危険と捉えており、平時並びに緊急時においてリスクの管理を行う体制を構築しております。具体的には、「内部統制リスク管理基本規程」を定め、リスク管理及びリスク対応に際しての基本方針を定めるとともに、社長直轄の決定機関として、内部統制リスク管理担当役員を委員長とする「内部統制リスク管理委員会」を設置しております。当該委員会は、リスク管理制度等に係る方針、施策、計画に係る事項、事業及び業務に関するリスク管理に係る事項及びこれに付随する指導、指示、監督に係る事項、事業継続計画策定に関する指導、指示、監督に係る事項などを決定します。また、リスク管理に関する状況は定期的に取締役会に報告が行われております。

当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクとして考えられる主な事項として、以下のものがあります。これらはいずれも、有価証券報告書提出日(2020年6月25日)現在において、顕在化の程度、時期、具体的な影響等を見積もることは困難であるものの、起こり得るものとして当社グループが判断したものです(但し、あらゆるリスクを網羅したものでは必ずしもありません)。

なお、目下の懸念事項として、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による影響があります。当社グループの事業内容の大部分は新型コロナウイルスの感染拡大やその防止策により直接的に影響を受けるものではありません。しかしながら、当社グループの製品は幅広い顧客において原材料や資材・薬剤などとして用いられるものであり、新型コロナウイルスによる国内外の経済の停滞は、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす懸念があります。

また、新型コロナウイルス感染症の拡大状況によっては、原材料の調達や製品の製造、物流などに影響が生じる可能性があります。後述のとおり、当社グループでは、原材料、製品によっては、複数の供給元からの調達や海外も含めた複数拠点での製造等を行っておりますが、新型コロナウイルスの影響は全世界に及んでおり、その状況によっては当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす懸念があります。

新型コロナウイルス感染症に関しては、危機対策本部を早期に設置し、従業員とその家族、お客様をはじめとするステークホルダーの安全確保を最優先として在宅勤務を推奨するとともにモチベーションの維持に努め、供給責任を果たすべく、製造・物流を維持し、事業を継続しております。

いずれにしても、有価証券報告書提出日現在において新型コロナウイルス感染症の収束の時期や影響の程度について見通しは立っておらず、業績予想等に修正の必要が生じた場合には速やかに開示を行います。

1. 事業特性に関するリスク

リスクの内容

当社グループの事業の中心は製造業であり、その製品の多くは顧客の事業活動に用いられる原材料や資材・薬剤であることから、製品販売先の国、地域の経済状況の影響を受けます。特にメタノール、メタノール誘導品、汎用芳香族製品や汎用ボリカーボネート樹脂等の市況製品では、一般的に、景気後退局面において販売数量の減少、販売価格の下落等が起きやすく、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
一方、特殊品・高付加価値製品においても価格、品質、機能、納期、カスタマーサービス等の面で競争しており、機能を代著する製品の出現など競争の水準が上がることで、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。例えば、エレクトロニクス業界を主な顧客としている電子材料関連製品等は、一般的に製品寿命が短く、常に技術革新競争にさらされているため、既存製品の陳腐化や新規製品開発の遅延によって、売上高が減少する可能性があります。また、当社グループの製品の中には、特定の顧客に対してのみ販売しているものがあり、顧客が当該製品の使用を中止することにより、売上高が減少する可能性があります。
当社グループは、原料キシレン等の原材料や電力等を外部から購入しており、必要な原材料等が調達できなくなると製造活動に支障が出る可能性があるほか、価格が急騰した場合にも当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

主な取り組み

当社グループは、新しい製品・製造プロセスの開発や既存製品・製造プロセスの改善・改良を実現すべく基礎研究・応用研究に取り組むとともに、新たな市場、事業分野の開発にも取り組んでいます。また、開発部門なども含めた顧客との密接な情報交換に努めるとともに、長期供給契約の締結などによりリスクの低減を図るほか、原材料等の購買においても、複数の供給元からの調達や長期購買契約の締結などによりリスクの低減を図っています。

2. 事業投資その他各種投資に係るリスク

リスクの内容

当社グループは、事業成長の実現や競争力の強化等のために設備投資や研究開発投資を行い、既存事業の強化や将来の市場ニーズに合致する新規事業の創出に注力しています。また、国内外において、合弁会社を含む新会社の設立や出資等、さらには既存の会社の質収などの事業投資を実施し、今後も実施することがあります。
これらの投資がその額に見合う収益を得られない場合や、保有する有価証券の評価額が大幅に下落した場合などには、固定資産の減損、有価証券評価損、持分法損失等の損失が発生するなど、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

主な取り組み

当社グループは、投資に際して社内審査体制を整備・運用しているほか、その内容に応じて事業の状況等を適宜確認し、関係部門により対策を講じるべく努めております。

3. 自然災害、事故等に関するリスク

リスクの内容

当社グループは、国内外に多数の製造拠点を有しており、これら拠点において地震、風水害等の自然災害や戦争、テロ・暴動、ストライキ、通信インフラの障害、感染症の拡大、設備のトラブルや人為的ミス、その他予期せぬ事態の影響によって製造活動が停止する可能性があります。当社グループでは危険性を有する化学物質を日常的に取り扱っていることから、爆発、火災、有毒ガスの漏洩等の事故が発生し、製造設備や従業員に被害が生じたり、当該製造拠点周辺や顧客に損害を与えたり、環境汚染等が生じるといった可能性を完全には排除できません。また、当社グループの製造拠点の多くは複数の製造設備を有し、それらが電気、用水、スチーム等のユーティリティー設備を共用していることから、当該設備が停止すると、製造拠点全体の製造活動が停止する可能性があります。このような事態が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

主な取り組み

当社グループは、環境安全マネジメントシステムに基づく継続的改善を図る中で、リスクアセスメントの強化や安全教育の徹底により保安防災体制構築に最善を尽くしながら製造設備の維持、安定操業に努めることはもちろん、事業継続計画の策定や海外も含めた製造拠点の複数化にも取り組んでおります。加えて、火災保険、利益保険、油濁保険、賠償責任保険といった各種の保険を付保するなどの対応を行っています。

4. 海外事業に関するリスク

リスクの内容

当社グループは、アジア、北米、南米、中東等に現地法人を設立し、製造販売活動を行っていますが、各国の情勢によっては、前述のような自然災害、戦争等、インフラの障害、感染症の拡大、その他予期せぬ事態による政情不安、社会的、経済的混乱等により、事業活動のみならず、利益配当の送金等が困難となる可能性もあります。そのほか、法制の違いの問題、外国政府による投資等への制限や資産の国有化・収用の可能性、人事・労務問題等のリスクがあり、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

主な取り組み

当社グループは、可能な限り効果的かつ速やかな対応を可能とするべく、現地に派遣している役職員、合弁相手、関係当局その他からの情報収集に努めております。

5. 合弁事業に関するリスク

リスクの内容

当社グループは、日本国内はもとよりサウジアラビア、ベネズエラ、タイ、中国、韓国、トリニダード・トバゴといった海外においても製造合弁会社を多数有し、メタノール、合成樹脂、その他の各種製品を調達・販売しています。これら合弁相手は当社グループの支配下にあるわけではないため、合弁相手が当社グループや合弁事業にとって最良の意思決定をするという保証は無く、合弁が維持されないなどの事態が生じた場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

主な取り組み

当社グループは、これまで築き上げてきた合弁相手先との良好なコミュニケーションの維持・強化を図り、目標・目的の共有や関係維持に努めるとともに、合弁契約その他の事業関連契約等により当社グループの利益の確保に努めております。

6. 製品の品質に関するリスク

リスクの内容

前述のとおり、当社グループの製品の多くは顧客の事業活動に用いられる原材料や資材・薬剤であり、顧客と合意した規格に沿った製品を出荷しています。しかしながら、万一、品費上瑕疵ある製品が出荷された場合、当該製品を用いた顧客や最終製品の使用者等における直接的損害のみならず、機会損失に対する補償の必要が生じたり、当社の社会的信用が損なわれるなどして、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

主な取り組み

実際には当社グループの製造拠点のほとんどは世界的に認知された品質管理基準に基づき製造活動を行っておりますが、万一のリスクに対処するため、生産物賠償責任保険をはじめとした賠償責任保険を付保するほか、必要に応じ、顧客との契約によって責任範囲を明確化するなどの対応を行っております。

7. 為替変動に関するリスク

リスクの内容

輸出入等の外貨建て取引においては、為替の動向によって、売上高の減少や損失の増大が生じるなど、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループの海外現地法人の現地通貨建ての財務諸表項目は、当社連結財務諸表の作成のため円貨換算されており、換算時の為替レートによって、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

主な取り組み

当社グループは、外貨建て債権・債務に係る為替変動リスクに対し、社内規程に基づく先物為替予約取引等によって一定程度のリスクヘッジを行っております。

8. 資金調達・金利変動に関するリスク

リスクの内容

当社グループは、必要な資金の調達に際し、一定程度、金融機関から借り入れ等を行っていますが、金融環境が急変した場合などには、資金調達が困難になったり金利上昇によって支払利息が増加するなど、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

主な取り組み

当社グループは、負債資本倍率、自己資本比率などを指標に一定の財務健全性を維持するよう努めるとともに、固定金利・変動金利の適宜の組み合わせの実施や、金融機関などとの健全かつ良好な関係の維持に努めるなどしております。

9. コンプライアンス・環境課題等に関するリスク

リスクの内容

当社グループは、事業の特性上、毒劇物、危険物、高庄ガス等の危険性を有する化学物質を取り扱い、製造、保管、流通、販売等の各段階で、国内外を問わず法令等により種々の規制を受けています。また、気候変動や海洋プラスチックといった環境問題に対する世界的な意識の高まり等から、化学物質や温室効果ガスをはじめとする排出物を対象とした各種規制や社会的な要請はますます強まる傾向にあります。
このような環境関連のほか、それに限られない、各種の法令・社会的規範を遵守できなかった場合の刑事、民事又は行政上の責任、是正コストや社会的制裁、信用の失墜は、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

主な取り組み

当社グループは、環境問題への積極的、能動的対応やコンプライアンス等の強化などを経営として取り組むべき最重要課題(マテリアリティ)の一つとしており、環境規制・環境課題に対応するこれまでの専門部署に加え、タスクフォースチームを新たに設置し、コンプライアンスについても、役職員にこれを意識づける各種施策の実施や、内部通報制度をはじめとする体制を構築し、法令等の遵守に努めています。

10. 訴訟に関するリスク

リスクの内容

当社グループの国内外の事業に関連して、将来訴訟その他の法的手続が提起され、不利な結果が生じた場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。例えば、当社グループは、国内外において特許を出願し取得するなど知的財産の保護を図るとともに、他者の権利を侵害しないようにも努めています。しかし、これらに関して第三者との間で訴訟が生じ、当社の主張が認められなかった場合、当社グループの業績や成長に悪影響を及ぼす可能性があります。

主な取り組み

当社グループは、事業に関連する各種法令を遵守するのはもちろんのこと、弁護士その他の専門家の協力も得ながら、適切な契約の締結による権利義務の明確化、他者の権利の調査等、紛争の未然防止に努めております。