2. 嫌気培養用製品[アネロパック®]

アネロパック®・ケンキ、アネロパウチ®・ケンキは酸素吸収・炭酸ガス発生剤です。
アルミ袋を破って中の白い小袋を容器に入れるだけで、水も触媒も必要ありません。

ジャー用「アネロパック®・ケンキ」

嫌気性菌の培養に。嫌気ジャーまたはWチャック付スタンディングパウチとあわせてご使用ください。


  • 発生する炭酸ガス量が多いので、大きなコロニーが得られます
  • 特に黒色色素産生グラム陰性桿菌の色素産生量は、他の方法より良好と評価されています(第21、22回嫌気性菌感染症研究会)。
  • ジャー内が過度に陽圧・陰圧・高温にならないので角型ジャーを使用でき、フタの開閉も容易に行なえます
  • アネロパック®は有機酸を主成分としています
  • 容量3.5Lジャー専用のアネロパック®・ケンキ(中/3.5L)もご用意しています。
写真:ジャー用「アネロパック®・ケンキ」

表面に黒いシミの出ることがありますが、 性能には支障はありませんのでそのままご使用ください。

 

アネロパック®・ケンキによるガス濃度変化の例

グラフ:アネロパック®・ケンキが酸素を吸収し、炭酸ガスを発生させていることを示している。

アネロパック®・ケンキが容器内の酸素を吸収すると同時に、15%以上の炭酸ガスを発生し、嫌気環境を作ります(2時間以内にジャー内の酸素は0.1%以下になります)。
嫌気指示薬の変色(酸素濃度0.1%以下でピンク色に呈色)には、嫌気環境になってからさらに2時間程度がかかります。

 

アネロパック®・ケンキ10%のガス濃度変化の例

グラフ:アネロパック®・ケンキ10%によるガス濃度変化を示している。

CO2濃度は10%。薬剤の感受性試験専用。酸素吸収・CO2発生スピードはアネロパック®・ケンキと同一です。

 

アネロパック®・ケンキ(高温菌用)

嫌気性高温菌の50℃以上での培養に適しています。アネロパック®・ケンキ(高温菌用)は50℃下で、2時間以内に酸素500mlを吸収します。37℃下ではさらに1~2時間程度を要します。
Wチャック付スタンディングパウチもしくはスタンディングパウチと密閉クリップ(高温培養用)をご使用ください。角型ジャーにはご使用になれません。

パウチ袋用「アネロパウチ®・ケンキ」

平板培地2枚での少量培養用。嫌気要求度の低い菌の場合3枚も可能です。
Wチャック袋または専用パウチ袋とご使用ください。


  • 平板培地の枚数が少ない場合に最適です
  • 検体の輸送用にも有効です
  • 菌の発育状態が密閉したままで確認できます。
  • 専用パウチ袋は穴が開かない限り、繰り返し使用可能です。
写真:パウチ袋用「アネロパウチ®・ケンキ」

写真:パウチ袋用「アネロパウチ®・ケンキ」使用例

培養結果

 

Prevotella intermedia

写真:培養結果 Prevotella intermedia

 

Finegoldia magna

写真:培養結果 Finegoldia magna

 
 

Fusobacterium necrophorum

写真:培養結果 Fusobacterium necrophorum

アネロパック®・ケンキが容器内の酸素を吸収すると同時に、16%以上の炭酸ガスを発生し、嫌気環境を作ります(2時間以内にジャー内の酸素は0.1%以下になります)。

 

OFLX 0.05μg/ml

写真:培養結果 OFLX 0.05μg/ml

(写真提供:NTT東日本関東病院・臨床検査部、(株)ビー・エム・エル)

 

ご使用にあたって

  アネロパック®・ケンキ アネロパウチ®・ケンキ
使用量
  • 2.5リットルまでのジャーまたはスタンディングパウチ:1袋
  • 3リットル以上のジャー:大きさに応じて2袋以上
  • 専用パウチ袋または角型ジャー(薄型):1袋
  • 角型ジャー(薄型)以外のジャーには使用できません
使用上の注意
  • アルミ袋を破るとすぐに反応が始まります。剤を取り出してからジャーのフタを閉めるまでは、すみやかに行なってください(ジャー用:1分以内、パウチ袋用:30秒以内)。
  • ひとつの容器内で複数個使用する場合は、重ならないようにひとつずつ離してください
  • 使用済みの剤は余剰能力のため発熱することがあります。実験台の上などに30分程度放置し、発熱が収まってから捨ててください
  • 高温菌にはアネロパック®・ケンキ(高温菌用)をお使いください

製品に関するお問い合わせ

機能化学品事業部門 脱酸素剤事業部  
TEL:03-3283-4867 / FAX:03-3287-1785