4エージレスパックの作り方
脱酸素剤エージレスは、ガスバリア性の高い包装材料と組み合わせることで密閉容器内の酸素を吸収し、一定期間脱酸素状態を保ちます。この包装形態を『エージレスパック』といいます。
脱酸素剤エージレスの正しい使い方、エージレスパックの作り方のポイントを説明します。
脱酸素状態を保つための4つの条件
- 条件1 ガスバリア性の高い包装材料を用意する
- 容器内を一定期間脱酸素状態に保つため、酸素が透過しにくい包装材料を選びます。エージレスパックではガスバリア性の高いプラスチック袋、トレイ、金属缶、ガラスビンなどが使われます。
- 条件2 商品の性状・包装容器の容量に適したエージレスを選ぶ
- 必要な時間内に容器内が脱酸素状態になるように、商品の性状と包装形態に適したタイプ、容器内の酸素量に相当するサイズを選びます。
- 条件3 シール機で完全に密封する
- エージレスパックは完全密封でないと脱酸素状態になりません。ヒートシール機などを使って容器を完全に密封してください。
- 条件4 エージレスの取り扱いが適正であること
- 誤った使い方はエージレスの失効などの原因となります。エージレスの取扱条件はタイプにより異なりますので、取扱説明書に記載の条件に従い、開封・使用・保存は速やかかつ適切に行ってください。
実装試験で効果を確認する
エージレスパックをつくったら、必ず実装試験で効果を確認してからご使用下さい。
実装試験手順
次の手順に従って実際の商品形態で試験を実施します。
- 準備した商品を包装容器に入れます。
- エージレスとエージレスアイを包装容器内に装填します。エージレスの装填位置により、容器内の脱酸素時間が異なる場合があります。実際に予定している位置に装填して試験します。
- ヒートシール機や巻き締め機で完全に密封します。
- 包装容器に開封予定日を記入し、所定の条件(温度など)で保存します。
- 予定日ごとにエージレスアイの色調で包装容器内が脱酸素されているかどうかを確認(缶の場合は開缶直後に)した上で開封し、商品の品質をチェックします。外観・香り・風味などの状態をご確認下さい。
- 賞味期限などを決定します。
実装試験計画
- 商品は製造ロットが同一のもので、試験計画の開封回数に相当する数量を用意して下さい。目標とする賞味期限などを考慮して試験期間を設定します。
- 保存性の良い商品の場合は開封間隔を長めに、傷み易い商品の場合は短めに設定して下さい。
- 商品の品質チェックには、評価担当者を複数名決めて、毎回同一の担当者が行うようにして下さい。
- 条件の多い実装試験には、あらかじめ試験計画書を作成すると便利です。
製品に関するお問い合わせ
機能化学品事業部門 脱酸素剤事業部
TEL:03-3283-4867 / FAX:03-3287-1785