CROSS TALK 03

MGCが独自の価値を
提供できているのはなぜか?
製品のおよそ90%が自社技術から生み出されているMGC。 その独創性は、どのような環境から生まれているのだろうか。 研究者がどのような思いや姿勢で、日々の業務に向き合っているか。 最前線で活躍する5人の研究者の言葉から、原寸大のMGCが見えてくる。
  • 所属する部署では電子材料の基板を研究。現在は、規格化が進行中の次世代無線通信システム(5G)における端末向けの高周波材を開発。中でも一般特性評価の業務を行っている。

    古賀 将太 Shota Koga

    特殊機能材カンパニー
    企画開発部研究開発センター 2015年入社

    所属する部署では電子材料の基板を研究。現在は、規格化が進行中の次世代無線通信システム(5G)における端末向けの高周波材を開発。中でも一般特性評価の業務を行っている。

  • 電子材料分野の技術調査、硬化性樹脂に関する実験・検証を通じ、新規技術開発による電子材料事業拡大を目指す。チームの中ではリーダーとメ ンバーの橋渡し的な役割も担う。

    杉山 源希 Genki Sugiyama

    特殊機能材カンパニー
    企画開発部研究開発センター 2010年入社

    電子材料分野の技術調査、硬化性樹脂に関する実験・検証を通じ、新規技術開発による電子材料事業拡大を目指す。チームの中ではリーダーとメ ンバーの橋渡し的な役割も担う。

  • 従来の枠に囚われない発想で新事業の創出に取り組んでいる。外部機関との共同研究を行っているため、双方の意見をまとめながら計画を立て、実行に移す一連の役割を担っている。

    中安 康善 Yasuyoshi Nakayasu

    新規事業開発部
    新規事業研究センター 2011年入社

    従来の枠に囚われない発想で新事業の創出に取り組んでいる。外部機関との共同研究を行っているため、双方の意見をまとめながら計画を立て、実行に移す一連の役割を担っている。

  • 高機能プラスチックフィルムの研究を実施。比較的生産に近い案件を担当し、実際に工場と製品化に向けた連携をしたり、お客さまと直接やり取りしたりする機会が多い業務を行っている。

    中瀬古 大志 Taishi Nakaseko

    東京研究所
    シートフィルム開発センター 2014年入社

    高機能プラスチックフィルムの研究を実施。比較的生産に近い案件を担当し、実際に工場と製品化に向けた連携をしたり、お客さまと直接やり取りしたりする機会が多い業務を行っている。

  • 小型カメラレンズ用射出成形材料を開発、移り変わりのとても激しい業界で新製品を年1回以上投入している。お客さまへの技術サポートも多く、基礎研究~技術営業まで幅広い仕事を行う。

    鈴木 章子 Shoko Suzuki

    東京研究所 第3研究グループ
    2010年入社

    小型カメラレンズ用射出成形材料を開発、移り変わりのとても激しい業界で新製品を年1回以上投入している。お客さまへの技術サポートも多く、基礎研究~技術営業まで幅広い仕事を行う。

  • 大塚 裕之 Hiroyuki Otsuka

    執行役員
    東京テクノパーク所長
    ※取材当時のもの
    (現)常務執行役員
    芳香族化学品カンパニー

MGCへの入社動機
大塚
まず、入社前のMGCの印象を教えてくれるかな?
古賀
大学の先輩から、「MGCは少数精鋭で、若手の意見も尊重される社風」と聞いたのが、 きっかけです。最初は、どの会社も言っていることなので、確かめてやろうって感じでした。
杉山
技術系の先輩社員が、学生の自分を相手に、真剣になっていろいろ話してくれて。一人ひとりに真摯に向き合ってくれる姿勢が心に残りました。
中瀬古
そうですね。私も面接でじっくり話せたことが大きかったです。研究以外の話もいろいろして、人間的なところまで見てくれている、という印象を持ちました。
鈴木
学生時代に研究していたテーマがマニアックな分野であったことから、他の企業では理 解されないこともあったのですが、MGCは私の研究テーマに興味を持って聞いてくれました。その中で、多様性を受け入れてくれる会社だと実感。さらにMGCには、さまざまな研究のフィールドがあり、「ここなら自分の活躍できる場がきっとある」と思いました。
中安
多様性という意味では私も、大学では機械を専攻していましたので、化学は門外漢だというイメージがありました。ただ面接時に「苦手はすべて伸びしろ」という言葉を投げていただき、視界が一気に広がったのを覚えています。化学と機械をつなぐようなことが可能なのでは?と。
大塚
就職というのは企業側も選ばれる立場であるから、学生さん一人ひとりにしっかり向き合うというのは、MGCのスタンスなのです。会社とそこで働く社員はあくまでも対等。そんなマインドがMGCの意見を自由に述べられる社風のベースなのだと思います。
研究をおこなう上で
大切にしていること
大塚
MGCは若手にも責任ある仕事を任せることで人材を育ててきました。責任のある仕事を任されるということは、責任が生じます。そうすると、自由に挑戦できなくなるのが普通です。 現在、皆さんが担当する研究・開発を行う上でどういったことを大切にしていますか?
中瀬古
私は光硬化性樹脂を使用したハードコートフィルムのコーティングにより既存のフィ ルムに新たな価値を付与する研究チームに所属しています。その中でも比較的生産に近い、車載用途やスマートフォンに使用される防眩性ハードコートフィルムと高硬度屈曲性ハードコートフィルムを担当しています。一つの物性を向上させようとすると、ほかの物性が下がってしまうこともあり、バランスを取りながら日々改良を重ねています。
鈴木
MGCがこれまで多くの独自技術や製品を生み出してこられたのは、基礎研究から製品 開発、生産技術、技術営業、技術サポートまでを社員一人ひとりが真摯に仕事に向き合い、日々改善意識をやめないことだと思っています。現在は、スマートフォンや車載用のカメラレンズ材料に使用されている樹脂を取り扱う部署に所属しており、私は新グレードの立ち上げや工場への移管、お客さまへの技術サポートを担当しています。お客さまの機器環境や技術などはそれぞれ異なるため、タイムリーで適切な技術フォローを心掛けています。
古賀
私は分からないことは、上司や同僚に意見を求めることを大切にしています。現在、電子材料の中でも基盤の高速通信を可能にする5G端末向けの高周波材の開発を行っています。そ の中で実際に基板を作製し、実使用に耐えうるものになっているかを評価する一般特性評価と いう業務を担当しています。私が研究を行っている材料は、樹脂と無機物の混ぜ物のため、どこに原因があったのかを探すのに苦労します。その際には、経験や知識を有する人たちに聞くことで、一人では気付けなかったことに気付くことができるのです。
異なる分野や海外へも。
活躍できるフィールドは広い。
杉山
確かに、仕事は一人では完結できないからこそ、自分の思考や意思をしっかり持った上 で、相手の意見を聞くことを大切にしています。 私は携帯電話・タブレットや自動車など、多岐にわたる電子・電機製品に採用される半導体パッケージ基板材料であるBT系材料の研究を行っていますが、電子材料業界は環境変化が激しく、継続的に事業を発展させるにはお客さまのニーズの先取りが重要となってきます。チームで世界中の技術文献を調査し、まだ顕在化していないニーズを予測し、実験・検証が円滑に進むよう、
自身の考えだけでなくメンバーの考えも尊重しています。
中安
私は若いうちから任せてくれるからこそ、 失敗を恐れずにトライすることを心掛けています。現在、新規事業開発部で樹脂複合材料の開発を行っていますが、航空宇宙、自動車、土木建築などに使用する素材で、これまでMGCで使用していない樹脂や強化剤を用いるため、作製方法から評価方法までいちから確立しなければなりません。外部機関と共同で研究しトライ&エラーを厭わない姿勢で開発に向き合っています。
鈴木
私は現在の業務の他にも化粧品や環境問題などさまざまな分野に興味があります。東京 テクノパークには、kompass活動というものがあるので、そういった活動の中で自由な発想で研究にトライしたいと思っています。
大塚
ぜひ、来年は参加してほしいですね。kompass活動というのは、東京テクノパーク全研究員を対象とした自由参加型の探索活動です。 探索対象は必ずしも業務との関連性を必要としておらず、業務時間の10パーセントを使っていいとしています。私自身、若手の皆さんから自由な発想でテーマを発表されるのはとても刺激になり、新たな事業の指針になることを期待しています。
研究にとって必要なこと
大塚
オリジナリティある研究力こそが、MGC の強みでもあります。MGCの技術をさらに磨いていくには、何が必要だと思いますか?
中安
固定観念に縛られないことは常に意識しています。
鈴木
私は以前の部署に比較的長くいて、そこでの考え方や物の見方が当たり前になっていま した。今の部署に移った時に考え方が凝り固まっているなと感じて、柔軟な考え方を持つことの大切さを痛感しました。
中安
確かに、「こうあるべき」や「常識的に考えると」といった思考から一歩離れて実験結果を検証したり、これまでとは異なるレンズで冷静に考えたりすることで見えてくるものがありますからね。
中瀬古
そういった意味では、大学や他の組織とのコラボレーションも重要だと思います。その時に、今までのやり方を捨てられる人、新しい見方を吸収できる人が増えれば、軸となるコア技術を生み出すことも可能なはずです。
杉山
化学の分野でコアな技術を開発するには、とても長い時間がかかるけれど、だからこそ 変革をもたらすような大きな成果が得られる。そういったテーマの研究開発にも、もっと力を入れていきたいですね。
鈴木
今の部署は、製品に近い研究であるため、製品自体の技術が優れていることが前提ではありますが、売れる製品に仕上げるためには、お客さまに製品を使ってもらうための技術フォローも非常に大切であることを実感しています。
古賀
MGCは、納品後もしっかりフォローしてくれると評価をくださる企業もあると聞きます。基礎研究からお客さまに近いところでの研究まで、さまざまなフィールドがありますが、アフターサービスも含めてMGCの技術であり、特長と言えるのかもしれませんね。