天然ガスとは

天然ガスには、地下水に溶け込んでいる「水溶性天然ガス」と、地層の背斜構造などにガス体のまま圧縮されて貯まっている「構造性天然ガス」があります。水溶性ガス田は、国内では主に千葉県と新潟県に存在しており、一般的に構造性ガス田と比較して1坑井あたりの生産量は少ないのですが埋蔵量は豊富です。また水溶性天然ガスが溶け込んでいる地下水にはヨードも含まれていることなど、世界的に見ても特異なガス田であると言えます。
一方、構造性ガス田は、主に新潟県、秋田県、北海道などに存在し、構造性天然ガスの生産量は、国内の総生産量の約78%を占めています。
天然ガスの主成分はメタンで、その他エタン、プロパン、ブタンなどが含まれます。わが国の天然ガスは硫黄分などの不純物が非常に少なく、都市ガスや発電用などの燃料用はもちろん、メタノール、アンモニア、アセチレンなどの化学品製造原料としても適しており、新潟県においては総産出ガス量の約55%が県内で利用され、その内52%が都市ガスや発電用燃料として、19%が化学工業の原燃料として使われています。

天然ガスの新潟県内利用量 (276.5万m3/日)
グラフ:天然ガスの新潟県内利用量。2020年度の発電など利用用途の円グラフ。