国内初、消化ガスからのバイオメタノール製造を開始
2024年6月20日
三菱ガス化学株式会社(本社:東京都千代田区、社長:藤井 政志、以下、当社)は、当社新潟工場(新潟県新潟市北区)において、消化ガスを原料にバイオメタノールを製造するための設備が完成し、国内初のバイオメタノールの製造を開始しました。
本日6月20日に、花角 英世新潟県知事をはじめとする関係者の方々にご列席いただき、お披露目会を行いましたことをお知らせいたします。
左から藤井社長、花角 新潟県知事
近年、カーボンニュートラル社会の実現に向け、CO2の回収・再利用や、バイオマスや廃棄物といった再生資源の利用技術が注目を集めています。当社は、排出CO2や廃プラスチック、バイオマス等を、メタノールという形で再利用することで環境循環を可能とする環境循環型プラットフォーム「Carbopath™」を掲げ、広く自治体や関連産業との横断的な提携を進めることで、脱炭素社会や循環型社会の実現への貢献を目指しています。
この取り組みの一つとして当社は昨年、新潟県が所有する下水道の終末処理場(以下、浄化センター)から発生する消化ガスのうち未利用分を有効利用することを目的として、新潟県と売買に関する基本協定を締結いたしました(注1)。今回、新井郷川浄化センターの消化ガスを原料にメタノールを製造するため、同浄化センターに出荷設備、当社新潟工場に受入設備を設置し、当社既存設備を活用したバイオメタノール製造を開始いたしました。
また、当社は、新潟工場で製造するバイオメタノールやその誘導品ジメチルエーテル(DME)について、持続可能な製品の国際的な認証制度の一つであるISCC PLUS認証(注2)を取得済みでしたが(注3)、今回新たに、原料となる新井郷川浄化センターの消化ガスについても、新潟県がISCC PLUS認証を取得いたしました。これにより、ISCC PLUS認証品である消化ガスから製造したバイオメタノールをISCC PLUS認証品として提供することが可能となります。製品のバイオメタノールは、カーボンニュートラルに貢献する燃料として、またサステナブルな化学品原料として、幅広く使用可能です。加えて、「新潟県2050年カーボンゼロの実現に向けた戦略」、「新潟県カーボンニュートラル産業ビジョン」で示された新潟県の地域資源であるバイオマスを活用した今回の取り組みは、新潟県の脱炭素にも寄与するものとなります。
当社は、グループのミッション「社会と分かち合える価値の創造」に基づき、Carbopath™の社会実装を実現し、脱炭素社会や循環型社会の実現を今後も積極的に推進してまいります。
注1:新潟県と消化ガス売買に関する基本協定を締結 | 当社について | 三菱ガス化学株式会社 (mgc.co.jp)
注2:ISCC(International Sustainability and Carbon Certification)が展開するISCC PLUS認証は、原材料が持続可能であることを、グローバルなサプライチェーン上で管理・担保する国際認証です。
注3:バイオメタノールおよびDMEでISCC PLUS認証を取得 | 当社について | 三菱ガス化学株式会社 (mgc.co.jp)
以 上
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