新潟県と消化ガス売買に関する基本協定を締結

2023年6月7日

 三菱ガス化学株式会社(本社:東京都千代田区、社長:藤井 政志、以下、当社)は、新潟県が実施した「公募型プロポーザル方式による未利用消化ガス売却」(以下、公募)に応募し、このたび当社が未利用消化ガスの売却予定者に選定され、新潟県と基本協定を締結したことをお知らせいたします。

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 新潟県の公募は、県が所有する下水道の終末処理場(浄化センター)から発生する消化ガス(以下、消化ガス)のうち、未利用分を売却して有効利用する目的で実施されましたが、当社は消化ガスを利用したバイオメタノールの製造を提案し、その結果消化ガスの売却予定者に選定され、このたび新潟県と売買に関する基本協定を締結いたしました。

 バイオメタノールは消化ガスの主成分であるメタンと二酸化炭素の両方を原料として製造されます。浄化センターでの消化ガス出荷設備及び当社新潟工場での消化ガス受入設備の完成後、2024年春より当社既存装置を活用し製造を開始する予定です。当社の進める「環境循環型メタノール構想」のブランドCarbopath™の製品として化学品原料、燃料、水素原料など幅広い用途に用いられることを想定しており、また、将来的には新潟工場での消化ガス利用をさらに拡大し、製造される化学品のカーボンフットプリント低減、カーボンニュートラル化を推し進めることも視野に入れております。

 本件は、バイオマス由来のグリーン化学品の供給を期待する顧客からの要望に応えるのみならず、「新潟県2050年カーボンゼロの実現に向けた戦略」、「新潟県カーボンニュートラル産業ビジョン」で示された新潟県の地域資源であるバイオマスを活用したもので、新潟県の脱炭素に寄与する取り組みとなります。

 また、当社は消化ガスから製造するバイオメタノールについてISCC PLUS認証(注1の取得を目指しております。ISCC PLUS認証取得後はバイオメタノールを、ISCC PLUS認証に基づくマスバランス方式によって持続可能な原料の使用を割り当てられた製品として販売することが可能となります。当社はISCC PLUS認証(Trader with Storage)を取得済みであり、新潟工場で製造されるバイオメタノールも含めて当社の取り扱うISCC PLUS認証品は既存サプライチェーンを利用し効率的に日本各地のお客様にお届けすることが可能となります。

 当社は、グループミッション「社会と分かち合える価値の創造」に基づき、協業先と官民産業横断的な協力で補完し合いながら、Carbopath™の社会実装を実現し、温室効果ガスの削減と資源の再生循環を基盤としたカーボンニュートラル社会の構築、脱炭素社会や循環型社会の実現を今後も積極的に推進してまいります。

(注1) ISCC(International Sustainability and Carbon Certification)が展開するISCC PLUS認証は、原材料が持続可能であることを、グローバルなサプライチェーン上で管理・担保する国際認証です。

以 上

お問い合わせ先

三菱ガス化学株式会社
総務人事部広報グループ
TEL:03-3283-5040

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