Gold Hydrogen社への出資について
2025年7月3日
三菱ガス化学株式会社(本社:東京都千代田区、社長:伊佐早 禎則、以下、当社)は、オーストラリアで天然水素※1及びヘリウムの開発を推進しているGold Hydrogen Limited(本社:ブリスベン、CEO:Neil McDonald、以下、Gold Hydrogen社)への出資を行うことを決定いたしました。この出資を通じ、将来の天然水素及びヘリウム開発事業の商業化を目指すプロジェクトへの直接参画についても検討してまいります。
Gold Hydrogen社は、サウスオーストラリア州で地下に天然水素とヘリウム資源を発見し、その商業採掘を目指すRamsayプロジェクトを推進しているスタートアップ企業です。同社がサウスオーストラリア州ヨーク半島のRamsay地域にて実施した試掘において、高純度の天然水素、ヘリウム、及び高濃度のヘリウム3※2の存在が確認されており、このプロジェクトが持つ将来の商業化の可能性が大きく期待されます。
このプロジェクトは、ゼロエミッションでの水素生産を実現し得るものであり、産業用途や輸送、発電分野での幅広い応用が期待されています。また、ヘリウム3は、先端技術分野における重要な原料としての可能性を秘めており、当社の新規事業展開に貢献すると見込まれています。
当社は、中期経営計画「Grow UP 2026」において、「サステナビリティ経営の推進」を重要な目標として掲げ、特にカーボンニュートラルの実現に向けた取り組みを加速しています。水素は、次世代のクリーンエネルギーとして注目されており、今回の出資は当社の長期的かつ持続可能な成長に欠かせない水素資源確保の一環として位置付けられます。
当社がGold Hydrogen社に出資した資金は、2025年第4四半期に開始されるRamsayプロジェクトでのさらなる掘削作業および水素・ヘリウムの分離・精製のためのパイロット設備の建設に充てられる予定です。また当社は、天然水素の商業化に向けた開発プロセスにおいて、グリーンメタノールへの展開の可能性も含め、技術的な支援や共同検討を通じて同社と緊密に協力していきます。
当社は、今後も革新的な企業やテクノロジーへの投資を通じて、サステナブルなクリーンエネルギー社会の実現を目指してまいります。
※1 天然水素:地下に自然に存在し、直接採取可能な水素。製造過程でCO2を排出せず、安価で持続可能な特徴をもつことから先駆的な選択肢として注目されている次世代エネルギー。
※2 ヘリウム3:ヘリウムの同位体の一種で、原子核に陽子2個と中性子1個を持つ、通常のヘリウム原子(ヘリウム4、原子核に陽子2個と中性子2個を持つ)よりも軽い安定同位体。将来の核融合発電の燃料として有望視される。
以 上
【ご参考】
Gold Hydrogen Limited社ホームページ: https://www.goldhydrogen.com.au/
お問い合わせ先
三菱ガス化学株式会社
総務人事部広報グループ
TEL:03-3283-5040