わさびの大規模工場栽培に関する技術開発を開始
2025年4月23日
三菱ガス化学株式会社(本社:東京都千代田区、社長:伊佐早 禎則、以下、当社)と株式会社NEXTAGE(本社:東京都目黒区、社長:中村 拓也、以下、NEXTAGE社)は、わさびの大規模栽培に関する開発委託契約を締結し、大規模植物工場での技術開発を開始したのでお知らせいたします。
当社とNEXTAGE社は、2023年から完全人工光下でのわさびの促成栽培技術に関する共同研究を進めてまいりましたが、このたび、わさびの大規模工場栽培に関する技術開発について当社がNEXTAGE社に委託することで合意いたしました。
国内のわさび生産量は、高齢化に伴う後継者不足、異常気象による栽培地の荒廃などにより年々減少しています。一方、世界では、日本食文化の広がりや消費者の本物志向の高まりに伴い、今後もわさびの堅調な需要増が見込まれます。植物工場でわさびを栽培することができれば、省力化が見込まれ、通年栽培による安定供給が可能となります。
NEXTAGE社は、日本をはじめとする全世界への持続的なわさびの安定供給を目指し、植物工場でのわさびに特化した栽培技術や栽培ソリューションを開発しています。自社でのわさび栽培技術の研究開発はもちろんのこと、IoT技術を活用した遠隔監視機能を有するコンテナ型の小型植物工場での栽培事業者への栽培サポートなどを通じ、様々な場所、環境での豊富な栽培経験や栽培データを有しています。
当社は、中期経営計画「Grow UP 2026」において、「イノベーションによる新しい価値の創造」として“医・食”分野を特に注力するターゲット領域の1つと定めており、様々な取り組みを進めております。当社はこれまでも完全人工光型植物工場に着目し、レタスをはじめとする葉野菜の栽培を中心とした研究開発を進めてまいりました。葉野菜の植物工場栽培は既に世界的に商業的規模で行われております。しかし、根菜類の栽培には特有な技術開発の難しさや葉野菜に比べ栽培期間が長いなどの課題があり、根菜類の完全人工光型植物工場栽培については大規模化に成功した例がありません。当社は根菜類の中でも特にわさびには植物工場栽培のメリットが大きいと考え、このたびNEXTAGE社と協力し、新たにわさびの大規模栽培技術開発へと領域を広げます。
当社は、今回の取り組みを通じて日本の食文化のひとつであるわさびの普及の一助となるように、貢献してまいります。
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三菱ガス化学株式会社
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