日本初、国内自動車運搬船向けに当社のメタノールを燃料供給へ

2024年6月18日

 三菱ガス化学株式会社(本社:東京都千代田区、社長:藤井 政志、以下、当社)はこのたび、トヨフジ海運株式会社(本社:愛知県東海市、社長:武市 栄司)が新造する、メタノールを主燃料とする国内自動車運搬船2隻への燃料供給を通じて、国内でのメタノール燃料船の実用化に向け大きく前進することをお知らせいたします。

 メタノールは、常温・常圧で液体であり取り扱いが容易であること、燃焼時のSOx(硫黄酸化物)、NOx(窒素酸化物)、PM(粒子状物質)の排出が少ないことから、基礎化学品としての用途に加えてクリーンなエネルギーとしても広く利用されています。さらに、回収CO2と再生可能エネルギー、バイオマス、廃プラスチックなどから製造することができるため、資源の環境循環を実現するためのコアとなる物質として注目されており、GHG排出量を削減するための切り札として期待されています。

 国際海運市場では、これらの特性からメタノールは重油に代わる環境負荷の低い船舶燃料として大きく注目されており、メタノールを主燃料とした船舶の普及が進んでいます。当社グループにおいてもこの普及を目指した活動に力を入れてまいりました。このたびトヨフジ海運株式会社が新造を決定したメタノールを主燃料とする国内自動車運搬船2隻(2027年竣工予定)に対しては、当社が燃料メタノールを供給し、当社グループ会社の国華産業株式会社(本社:東京都港区、社長:前原 徹)が既存の国内メタノール輸送船を活用して直接燃料補給(バンカリング)をする計画です。これは日本国内におけるメタノール燃料を利用した初の取り組みであり、環境負荷の低い輸送が可能になります。実現に向け、港湾の安全対策や供給体制の整備など、引き続き関係者の皆様と協力しながら進めてまいります。

 当社は、排出CO2や廃プラスチック、バイオマス等からメタノールを製造し、燃料や素材、化学品に供することで炭素循環を実現する環境循環型のプラットフォーム「Carbopath™」を提唱し、産業横断的な提携を進めることで循環型社会の実現に貢献することを目指しています。船舶用燃料市場においても、メタノールを燃料として使用できる環境の整備や環境負荷の低いメタノールの供給を通じ、循環型社会の実現に貢献してまいります。

以 上

お問い合わせ先

三菱ガス化学株式会社
総務人事部広報グループ
TEL:03-3283-5040

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