BioPQQ®に加齢に伴う筋力低下を抑制する効果を確認

2024年3月15日

  三菱ガス化学株式会社(本社:東京都千代田区、社長:藤井 政志、以下、当社)はピロロキノリンキノン二ナトリウム塩「BioPQQ®」に老化に伴う低栄養状態を改善し、筋委縮および筋力の低下を抑制する効果1を見いだしましたのでお知らせいたします。

 当社ではこれまでに「BioPQQ®」のミトコンドリア新生効果、体脂肪減少効果2、認知機能改善3効果等を確認しておりました。
今回、老化に対する効果とそれに伴う分子メカニズムの解明を目的として加齢マウス及び老化モデル培養細胞を使った実験を行い、「BioPQQ®」の摂取による以下の効果を確認しました。

1.低栄養状態の改善:加齢に伴う体内脂肪量の減少を防ぎ、また栄養バランスを整える可能性が示唆されました。さらに、腸管バリア機能を高める効果が認められたことから栄養の吸収を高める効果も期待されます。また、モデル培養細胞を用いた実験において老化マーカーの発現レベルの低下も確認しました。

2.筋力低下の抑制:加齢による筋萎縮や筋力低下を抑制することが観察されました。また、筋組織での慢性炎症を抑制し、筋機能の維持を助けることが示唆されました。

 これらの結果から、「BioPQQ®」は老化に伴う低栄養状態の改善、筋委縮および筋力低下の抑制などの効果を通じて、『ヘルシーエイジング(健康的に年齢を重ねること)』の実現をサポートする可能性が明らかになりました。本研究結果は国際ジャーナルであるFrontiers in Agingに2024年2月29日(現地時間)に掲載されました1

 当社は、独自の培養技術により、ピロロキノリンキノン二ナトリウム塩を食品向けとして世界に先駆けて開発し、2008年に米国にて食品医薬品局(FDA)よりNDI(New Dietary Ingredient)を取得し「BioPQQ®」のブランド名で機能性食品素材として販売しています。日本においても 2014 年に機能性食品素材として認められ、2018 年には欧州委員会よりNovel Foodとしての指定を受けたことで、欧州でも食品素材(製品名:MGCPQQ®)としての流通が正式に認められました。 また同年、「BioPQQ®/MGCPQQ®」は国際的なアンチドーピング認証である「インフォームドチョイス」の認証も取得しています。これはアスリート向け食品の原材料としてお使いいただけることに加え、全ロット製品について第三者による品質評価がなされた安心・信頼のブランドとしての国際認証の取得であり、今後多くの方々の健康の維持・増進に役立つ素材としての活用が期待されます。当社は、食品素材として様々な可能性を持つ「BioPQQ®」の拡販をすすめるとともに、当社が今後進むべき新たな事業領域の一つに定める“医・食”領域の拡大を図ってまいります。


1.“Dietary Pyrroloquinoline Quinone Hinders Aging Progression in Male Mice and D-Galactose-Induced Cells” N. Mohamad Ishak et al., Frotiers in Aging, Volume 5 - 2024 (https://doi.org/10.3389/fragi.2024.1351860)

2.“Pyrroloquinoline-quinone to reduce fat accumulation and ameliorate obesity progression” N. Mohamad Ishak et al., Front. Mol. Biosci., Volume 10 - 2023 (https://doi.org/10.3389/fmolb.2023.1200025)

3.“Pyrroloquinoline quinone disodium salt improves brain function in both younger and older adults” M. Tamakoshi et al., Food & Function., 14, 2496-2501(2023) (https://doi.org/10.1039/D2FO01515C)

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