株式会社グラノプト新工場竣工のお知らせ

2023年7月31日

 住友金属鉱山株式会社(本社:東京都港区、社長:野崎 明)と三菱ガス化学株式会社(本社:東京都千代田区、社長:藤井 政志)の合弁会社である株式会社グラノプト(本社:秋田県能代市、社長:松本 博、以下、グラノプト)は、光通信市場向け光アイソレータ等に使用されるファラデーローテータ(以下、「FR」)の需要の増加に対応するため、このたび秋田県能代市にある能代工業団地内に新工場を竣工しましたのでお知らせいたします。

■ファラデーローテータ(FR)について
 FRとは、液相エピタキシャル成長法(Liquid Phase Epitaxy、LPE法)で製造されるビスマス(Bi)置換希土類鉄ガーネットからなる厚さ0.100~0.500mmの単結晶膜です。磁界を印加すると光の偏光方向を回転させる特性(磁気光学効果=Faraday効果)を有するため、高性能な光通信システムおよび高感度な光センシングにおける光源の安定化や光増幅器の発振を防止するためのキーデバイスとして、主に光アイソレータ(光を一方向のみ透過させる光部品)や光サーキュレータ(光の出力ポートを可変させる光部品)等に利用されています。
 グラノプトはFRで世界トップシェアを誇り、2020年には経済産業省の「新グローバルニッチトップ企業 100 選」に選定されました。

ファラデーローテータ

■建設の背景
 光通信市場では、世界的な携帯電話5Gサービスの需要拡大を受けて、基幹インフラである携帯電話基地局への設備投資が増加しています。また、データセンター数の増加に伴うセンター間を結ぶコネクション(インターコネクト)需要も継続して増加傾向にあります。これらがけん引役となり、FRの需要も将来的に大きな伸びが期待されることから、将来拡張余地の高い新工場建設の判断に至りました。

■新工場について
 新工場は、現在FRを製造している工場の北隣(能代工業団地内)に立地し、事業継続や将来のカーボンニュートラル製品の供給等にも適合可能な設計としています。また、本件は、秋田県による「あきた企業立地促進助成事業補助金」、ならびに秋田県能代市による「雇用奨励金」の対象に指定されました。本補助金を今後の市場の成長に合わせた生産設備の増強等に適切に活用し、引き続きFRの安定供給に努めることにより、更なる光通信市場の発展に貢献していきます。

■新工場の概要
 住  所: 秋田県能代市扇田字扇渕4番地12
 敷地面積: 11,586㎡
 建屋面積: 6,706㎡(延床面積)
 建屋概要: 鉄筋構造地上2階
 生産品目: ファラデーローテータ

グラノプト新工場 外観

■合弁会社の概要

 所 在 地: 秋田県能代市扇田字扇渕4番地4
 代 表 者: 代表取締役社長 松本 博
 設立年月日:2005年4月1日
 事業内容: ファラデーローテータの製造・販売
 資 本 金: 1.5 億円
 出資比率: 住友金属鉱山株式会社 51%
       三菱ガス化学株式会社 49%

以 上

お問い合わせ先

三菱ガス化学株式会社
総務人事部広報グループ
TEL:03-3283-5040

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