抗体医薬「デノスマブ」のバイオシミラー 臨床試験第Ⅰ相試験の国内実施を決定

2021年6月25日

 三菱ガス化学株式会社(本社:東京都千代田区、社長:藤井政志、以下「当社」)は、骨粗しょう症や多発性骨髄腫などの治療に使用される抗体医薬「デノスマブ」のバイオシミラーについて、このバイオシミラーを開発した台湾のGlycoNex社と共同で、臨床試験第Ⅰ相試験を国内で実施することを決定しました。

 抗体医薬品を大量生産するには、原薬となる抗体を作る細胞の生産性を向上させるとともに、その細胞を大量培養できる必要があります。

 当社は2010年より、GlycoNex社と抗体医薬に関する技術・情報・人の交流を深め、2018年からは、デノスマブ バイオシミラーの市場開発を共同で行っております。生産細胞と製造技術を移管し、子会社のカルティベクス社において大量培養技術の開発を行ってきましたが、商業生産規模まで培養精製のスケールアップ検討を昨年度までに終了させています。

 現在までも「デノスマブ」のバイオシミラー製品化に関心のある国内外の製薬会社と協議を進めてまいりましたが、臨床試験第Ⅰ相試験を行うことを決定したことにより、この導出が加速されることを期待しています。

 当社は今回決定した臨床試験第Ⅰ相試験から得られる知見も加え、これからも様々な抗体医薬の開発を進めてまいります。

 

<「デノスマブ」の概要>

 骨粗しょう症、多発性骨髄炎、骨巨細胞腫などの治療に使用されるRANK リガンド(破骨細胞の形成や活性化に必要なタンパク質)を標的とした世界初の抗体医薬品で、破骨細胞の活動を抑制する効果があります。

 

<GlycoNex社の概要>

  社名 : GlycoNex Inc.
  事業内容 : 抗体医薬品の開発・製造
  所在地 : 8F., No.97, Sec. 1, Xintai 5th Rd., Xizhi Dist.,
       New Taipei City 221, Taiwan
  代表者 : 董事長  張東玄 博士
  設立 : 2001年

 

<カルティベクス社の概要>

  社名 : 株式会社カルティベクス
  事業内容 : 抗体医薬品の開発・製造
  所在地 : 東京都千代田区丸の内2-5-2 三菱ビル (当社内)
  代表者 : 取締役社長 太田貴夫
  設立 : 2016 年6 月7 日
  出資比率 : 当社(55%)、日本化薬株式会社(45%)

以 上

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