ガスバリア性接着剤「マクシーブ®」を
モノマテリアル包材に適用しガスバリア性向上に寄与
~サステナブルパッケージを志向した市場開発加速~

2021年6月23日

 三菱ガス化学株式会社(本社:東京都千代田区、社長:藤井 政志、以下、当社)は、ガスバリア性接着剤「マクシーブ®」をモノマテリアル包材に適用することで新たな知見を見いだしましたのでお知らせいたします。

 「マクシーブ®」は、エポキシ樹脂とアミン系硬化剤から成る2液系エポキシ硬化型のガスバリア性接着剤で、基材フィルムとシーラントフィルムとのラミネート工程の接着剤として使用すると、得られたラミネートフィルムにガスバリア性を付与できます。このガスバリア性の特長を活かし、食品向け包材や工業用途などで広く使用されております。

 近年、パッケージにおいても、プラスチック使用量削減、賞味期限延長、リサイクルの容易さといった持続可能なソリューションが求められており、これらの要求を満足するサステナブルパッケージの包材として、従来の異種材料構成(図1 左)に代わりポリプロピレン系のアルミ蒸着フィルム(VM-OPP、VM-CPP)から成るモノマテリアル包材が着目されています(図1 右)。しかしながら、これらポリプロピレンモノマテリアル構成ではバリア性は十分とは言えず、また屈曲により酸素バリア性の低下を招くことが課題になっておりました。

 このたび、アルミ蒸着フィルム(VM-OPP、VM-CPP)のドライラミネート工程に「マクシーブ®」を適用することにより、モノマテリアル包材の実現が可能となり、かつ酸素バリア性の大幅な向上(同一構成における従来接着剤使用時に比べ100倍以上)、および屈曲による酸素バリア性低下を著しく抑制できるという新たな知見を当社は見いだしました。なお、本成果の詳細は7月1日~2日に開催される日本包装学会第30回年次大会にてご紹介いたします。

図1. モノマテリアル包材の構成トレンド

 

 プラスチック使用量削減による環境負荷低減、賞味期限延長による食品ロス削減、リサイクルが容易なモノマテリアル包材への適用といった、持続可能なパッケージ向けソリューションとしての「マクシーブ®」の従来以上に積極的な拡販を通じて市場開発を加速するとともに、当社は経済的価値と社会的価値の両立を目指してまいります。

 

【製品ウェブサイト】 https://www.mgc.co.jp/products/ac/maxive.html
【日本包装学会ウェブサイト】 http://www.spstj.jp/index.html

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三菱ガス化学株式会社
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