一般家庭でもエージレス®を使いたいけど。たくさん種類があるしどれを使ったらいいの?

一般家庭でもお使い頂ける、
脱酸素剤エージレス®をお教えします

エージレス博士

一般家庭でのご使用は原則推奨しておりませんが、もしご使用される場合にも、本コラムに記載している用途に限定し、自己責任にてエージレス®をお使いください。

まずはじめに必ず
お読みください
脱酸素剤エージレス®は、正しく、適切な食品に使用することで袋内の酸素を取り除くことで食品の“おいしさ”と“鮮度”を長持ちさせることができます。
しかし、全ての食品に対して効果があるわけではなく、誤った使用方法では食品にカビや食中毒菌が発生し、命の危険を脅かす可能性があり大変危険です。通常は、実装試験を十分に行って頂き、問題が無いことをご確認頂いてからご使用頂く必要がございます。
そのため、安全上の観点から、一般家庭での脱酸素剤エージレス®ご使用は原則推奨しておりません。自己責任にてご使用されたい場合にも、本コラムに記載されている用途、方法に限定してご使用ください。
なお、召し上がる前に、においや色などを確認頂き、少しでも異常を感じたら廃棄してください。
※ご家庭では高水分活性値の食品へのご使用は絶対におやめください。
水分活性値とは?食品と水分活性の関係について|脱酸素剤「エージレス®」コラム (mgc.co.jp)
誤った取り扱い方法にて、水分活性値の高い食品に脱酸素剤を使用すると、カビや食中毒菌が発生し、命の危険を脅かす可能性があり大変危険です。また、正しく脱酸素剤を使用していても、酸素が無くても生育でき、命の危険を脅かす非常に危険な微生物(病原性大腸菌O-157、ボツリヌス菌、カンピロバクター等)を防ぐことができません。大変危険ですので、ご家庭での高水分活性値の食品へのご使用はおやめください。

エージレス®の使用方法について

この記事では、エージレス®パックの方法、注意点について解説します。


エージレス®の使用方法について

ご家庭でエージレス®パックするために必要なもの

① 適切なエージレス®
② 適切な容器と密封性
③ 適切な保管方法

それぞれについて、下記で詳しく解説いたします。

① 適切なエージレス®

食品の種類と適正なエージレス®目安表

自己責任にて、ご家庭で脱酸素剤エージレス®をご使用頂く場合にも安全性の観点から、水分活性値が低く、微生物の繁殖しにくい、下記の目安表内に記載の食品でのみご使用を推奨致します。
リスト以外の食品への脱酸素剤エージレス®使用可否についてお問い合わせ頂いても回答致しかねますのでご理解ください。


食品 重量 必要なエージレス®
精米、玄米、雑穀米等 500gあたり ZP-100×1個以上
ナッツ(ピーナッツ等) 100gあたり ZP-100×1個以上
シリアル、グラノーラ 100gあたり ZP-100×1個以上
きなこ 100gあたり ZP-50×1個以上
ごま 100gあたり ZP-50×1個以上
茶葉、コーヒー 100gあたり ZP-100×1個以上
ドライペットフード ※1 100gあたり ZP-100×1個以上

※1 ペットフード協会の規定に基づく水分含有量10%以下のもの
ドライペットフードに該当するかはペットフードメーカーへお問い合わせください。
セミモイストやソフトドライタイプは水分活性値が高いため、推奨致しません。


  • 容器は大き過ぎない、ちょうど良いサイズのものをご使用ください。容器が大きく、空間部分が多い場合には容器内の酸素量も増えるためエージレス®を多めに入れてください。
  • エージレス®は“大は小を兼ねる”商品となりますので、ご心配でしたら大きめのサイズまたは個数を多めに入れてください。
    (例:ZP-50×1個推奨のものに、ZP-100×1個入れでも問題ございません。)
  • なお、小さいサイズを複数個入れでも、合計値が必要量を満たせば問題ございません。
    (例:ZP-100が必要なものに、半分の50mlの酸素吸収能力をもつZP-50×2個入れても問題ありません。)

脱酸素剤エージレス®の種類と表記

脱酸素剤エージレス®はZPタイプをご使用ください
※他のタイプもございますが、それぞれ用途、使用方法が異なりますのでZPタイプをご使用ください。


適正なエージレス®

品種名は、ZP-50ZP-100といった表記となります。
これは【タイプ名】ー【酸素吸収量(ml)】を意味しております。
ZP-50であれば、ZPタイプの酸素量50ml吸収する品種です。

そのため、上記リストをご覧頂き、必要な脱酸素剤エージレス®ZPタイプをご準備ください。

② 適切な容器と密封性

通常の袋、容器では一見密封されていても、時間の経過とともに酸素が透過してしまい、脱酸素剤エージレス®では吸収しきれない量の酸素が流入してしまいます。 
そのため、容器内を脱酸素状態に保つため、ガスバリア性のある酸素透過度が低い袋、容器(アルミ袋、透明蒸着袋等)が必要です。

“脱酸素剤対応袋“とインターネットサイト等にてお調べ頂くなどして、脱酸素剤に対応した酸素透過度の低い、適切な大きさの袋、容器をご準備ください。
目安として、酸素透過度20ml/m2・atm・24h以下の袋、容器をご使用ください。
ご使用の袋、容器が脱酸素剤対応しているか等については、お買い求め先へのお問い合わせをお願い致します。

また、容器内に食品と適切なエージレス®を入れたら、最後に袋を完全に密封する必要があります。
この際に、完全密封できないと容器内を脱酸素状態に保つことができません。
ヒートシーラー等を用いて完全に密封してください。


適切な容器と密封性

※ポリ袋、ペットボトル、瓶は推奨致しません。
※弊社製品に、RPシステム用ガスバリア袋(PTS袋、アルミ袋)がございますが、こちらは工業製品の長期保管用であり、食品用途にはご使用頂けません。(食品衛生法非対応)

③ 適切な保管方法

食品の保管方法

食品に脱酸素剤エージレス®を入れて密封したあとは、冷蔵庫や冷凍庫等のできるかぎり涼しい所で食品を保管し、可能な限りお早めにお召し上がりいただくことを推奨致します。

召し上がる前ににおいや色などを確認頂き少しでも異常を感じたら廃棄頂きますようお願い致します。

なお、脱酸素剤エージレス®を入れることで、食品が何日間保管可能かというお問い合わせを頂いても、弊社としてはお答えできません。食品、環境等により異なりますのでご了承ください。

脱酸素剤エージレス®の保管方法

脱酸素剤エージレス®は長時間空気に触れると失効します。
袋から取り出して、空気に触れる時間が出来る限り短かくなるように作業してください。
(目安:空気への合計曝露時間が30分~1時間以内)

上記の理由から、基本的に脱酸素剤エージレス®の新品開封後は一度で全て使い切って頂くのが望ましいです。

複数に分けて使用する場合にも、使用する分だけ取り出し、残りはすぐに元々エージレス®が入っていた袋などのガスバリア性の高い容器に入れて、出来る限り空気を抜いた状態で密封保管をしてください。そして、冷蔵庫等のできるだけ涼しく暗い所に保管をお願い致します。(冷凍庫で保管する場合、ご使用の際は常温に戻してからご使用ください。)
※瓶やペットボトルでの保管は適しません。

使用期限は、インターネット等からご購入されたエージレス®は弊社の保証対象外となりますので、ご購入先へ直接お問合せください。但し、出来る限り早くご使用頂き、目安としてはご購入後1か月程度でお使いください。

この記事を書いた人

三菱ガス化学(株)
脱酸素剤事業部
脱酸素剤エージレス®【公式】Twitter

脱酸素剤「エージレス®」は、鉄が酸素と反応して錆びる(=酸化する)原理を応用して、MGCが世界に先駆けて開発しました。食品・医薬・工業など様々な用途に対し、品質を守る製品の開発を積極的に進めています