Q&A食品用途における脱酸素剤「エージレス®」に関するよくあるご質問

【食品用途に関するよくあるご質問一覧】

脱酸素剤「エージレス®」(食品用途)に関するよくあるご質問

Q1

冷凍状態でもエージレス®は使えますか。

A1

-25°C以上の冷凍温度の場合、どのタイプのエージレス®でも使用は可能です。

ただし、酸素吸収速度が極端に遅くなります。例えば-20°Cでは脱酸素状態に達するまでに3~4週間ほどかかります。

-20°Cまでの冷凍状態で短期間(3~5日)に脱酸素状態にするためにはエージレス®SSタイプをご使用下さい。

他のタイプの場合は、封入後半日ほど室温または冷蔵下に置き、その後冷凍する方法もあります。

一般に、エージレス®は冷凍下では酸素吸収速度が遅くなりますが、室温に戻すと本来の速度に戻ります。

Q2

真空包装との併用はできますか。

A2

緩い脱気状態の場合は併用できます。

しかし、強い真空状態にすると、エージレス®が商品と包装フィルムの間にはりついて酸素吸収ができにくくなりますので、包装容器内で空気が流通する程度の緩い脱気状態で止めて下さい。

Q3

ガス置換包装との併用はできますか。

A3

窒素ガス置換とは併用できます。

ただし、ガス置換と併用すると初期の酸素濃度が低いため、酸素吸収速度が遅くなりますので、エージレス®単独の場合と同じ時間で脱酸素状態になるよう、大きめのサイズを選んで下さい。

また、ガス置換は置換率にバラツキが起こりやすいので、併用する場合は、算出されたサイズより大きめのエージレス®をご使用下さい。

Q4

乾燥剤と併用できますか。

A4

できます。

乾燥状態に強いエージレス®Z-PKCタイプ(大型はZPタイプ)を使用して下さい。

ただし、エージレス®と乾燥剤が接触するとエージレス®の性能が低下することがありますので、接触しないよう装填して下さい。

また、包装材料はよりガスバリア性の高いものをご使用下さい。

Q5

加熱殺菌と併用できますか。

A5

高水分商品にエージレス®を使い、ボイル殺菌やレトルト殺菌をした場合、食品性状、包装形態、加熱条件などによりエージレス®が破袋したり、内容物の染み出し、酸素吸収の停止が起こることがあります。

実装試験を十分にして採用の可否をご判断下さい。

水分の他、油脂分を多く含む食品には脱酸素フィルム エージレスオーマック®をおすすめします。

酸素吸収フィルム「エージレスオーマック®」製品詳細へ
Q6

容器内の装填位置によりエージレス®脱酸素速度(=アイの変色速度)は変わりますか。

A6

変わります。

一般に空気の流通しやすい商品の上に直接乗せると、早く脱酸素できます。自力反応型のエージレス®でもトレイの下に置くと、商品の上に置く場合と比べて脱酸素までに時間がかかります。

従って、実装試験は商品化した場合に装填する位置にエージレス®を置いて行って下さい。

Q7

少量ずつエージレス®を使うのですが、外装袋を何回も開閉してもかまいませんか。

A7

エージレス®が何回も空気に触れることになり好ましくありません。

このような場合は、あらかじめバリア性の高い袋にエージレス®を小分けにしておきます。そうすればエージレス®が空気に触れる回数を減らすことができます。

Q8

季節性のある商品にエージレス®を使用していますが、使い残したエージレス®は来シーズンも使えますか。

A8

エージレス®の保証期間は出荷後6ヶ月です(一部製品を除きます)。

ただし、15°C以下の低温保管では1年となります。

したがって、来年まで持ち越す可能性がある場合は、ご購入後15°C以下の冷蔵庫に保管するようにして下さい。ただし、未開封の外装袋単位に限ります。

Q9

エージレス®は間違って口に入っても大丈夫ですか。

A9

エージレス®、エージレスアイ®は食べものではありませんので、食べられませんが、主成分は鉄粉、ビタミンC、無機塩類、色素などであり、公的機関による急性毒性試験で安全性が確認されています。

エージレス®の中身の粉末を誤って食べたり、食物と一緒に煮込んで食べた場合、特に異常が無ければ特別な処置は必要ありません。

異常がある場合は医師の診断を受けて下さい。

エージレスアイ®についても同様です。但し、エージレス®、エージレスアイ®の小袋を丸ごと飲 み込んだ場合は、食道や消化器官を傷つける恐れがありますので、医師の診断を受けて下さい。

Q10

包装作業中にエージレス®が熱くなることがありますが大丈夫でしょうか。

A10

自力反応型のエージレス®で外装袋を開けたまま放置したり、バラ品を外装袋から一個ずつ取り出して使っていると、エージレス®の反応熱が外装袋内にこもって熱くなります。

性能が低下しますので、必ずトレイなどに移して広げてお使い下さい。

連包品の場合は、使用中に熱くなることがありますが、所定の作業時間以内に使っていただければ大丈夫です。

Q11

冬場は問題なかったのに、暖かくなると商品の傷みが早くなりました。

A10

冬場は気温が低く、空気も乾燥するため、微生物の増殖力が低下します。

このため、製造環境の微生物の量が少なくなって初期生菌数が減り、保存中も微生物の増殖が抑えられ、食品は良好な保存性が得られます。

しかし、暖かくなると脱酸素状態でも増殖できる酵母や通性嫌気性菌なども含めて、微生物が活発に増殖するようになり、食品の変敗が早まることがあります。

一般にカビが生え易い食品、変敗し易い食品にエージレス®を使用するときは、冬場の保存試験だけでは不十分です。

気温が上昇する季節に再度、実装による保存試験を行ってエージレス®の再選定をし、品質保証期間を設定して下さい。

Q12

エージレス®を使うと商品が乾燥するようですが、エージレス®が食品の水分を吸収しているためでしょうか。

A12

エージレス®は乾燥剤ではありません。

自力反応型エージレス®はそれ自体が水分を持っていますので、水分は吸収しません。

水分依存型エージレス®の場合は、空気中の水分を反応に利用しますが、食品の組成に影響する程ではありません。

Q13

適正なサイズのエージレス®では商品が収縮しすぎるので、エージレス®のサイズを小さくしてもかまいませんか。

A13

小さくしても吸収する空気中の酸素の量は変わりません。

エージレス®は適正な時間内に容器内を脱酸素状態にすることで、その効果が発揮されるよう設計されています。

適正なサイズより小さなものを使用すると、脱酸素状態に達する時間が遅くなったり、容器内に酸素 が残って十分に効果を発揮することができません。

商品の収縮対策には、大きめの袋を使用したり、空気を多めに残すようにシールする、あるいは窒素ガス置換包装を併用するなどの方法があります。

Q14

エージレス®パックした食品の袋が、賞味期限内なのに次第に膨らんできました。

A14

食品の発酵によって炭酸ガスが発生したものと考えられます。

発酵は脱酸素状態でも増殖可能な酵母などによって起こるもので、エージレス®で防ぐことはできません。

Q15

脱酸素剤を入れたが効果がありませんでした。

A15

脱酸素剤「エージレス®」を使用して、脱酸素状態にするにはいくつかの条件があります。

  • 包材にピンホールやシール不良の有無
  • 包装材にガスバリア性の高さ
  • 適正な脱酸素剤の使用

当社ではエージレス®サービスセンターというテクニカルサービスを完備しており、万が一効果がなかった場合でも原因を調査して最適なエージレス®をご提案することが可能です。

Q16

海外向けエージレス®はありますか?

A16

あります。

米国FDA/EUに準拠した製品、6ヵ国語表記したエージレス®もご用意しております。

輸出など豊富な実績がありますので、詳しくは当社までお問い合わせ下さい。