電子部品劣化防止には乾燥機能付脱酸素剤「RPシステム®」

工業

電子部品劣化防止には乾燥機能付脱酸素剤「RPシステム®」

電子部品劣化の原因は主に水分、酸素です。

特に水分と酸素は、基板の吸湿、金属腐食やはんだの濡れ性低下を引き起こす原因として電子部品製品全般の長期保管の課題となっています。

この記事では、電子部品の保管方法として乾燥機能付脱酸素剤「RPシステム®」とデシケーター、乾燥剤を比較していきます。

電子部品劣化の原因

電子部品劣化の原因は主に「水分」「酸素」です。

水分と酸素による品質劣化や金属腐食

部品保管の段階で品質が低下しているケース

  • 水分(湿気)と酸素によって電子部品が劣化しているケース

電子部品劣化の対策方法

電子部品劣化の対策方法1
電子部品劣化の対策方法2

電子部品劣化への対策は「湿度」と「酸素濃度」をコントロールすることです。

対策案として有効なのは「乾燥機能付脱酸素剤」や「乾燥剤」を使うことです。

それぞれの特徴やメリットについて解説します。

乾燥剤を使用する

乾燥剤は水分を吸収し湿度を下げます。

初期導入コストも安い反面、数年単位の保管や海外輸送など過酷な条件下での運用には適していません。

【乾燥剤のメリット】

  • 単価が安い
  • 簡易的に使用が可能

【乾燥剤のデメリット】

  • 湿度を下げるだけであり、長期保管には適していない。

デシケーターを使用する

デシケーターを使用するのも、電子部品の保管にとっては有効な手法です。

しかし、デシケーターは初期設備投資が高く、スペースを取ります。

また低湿度に維持するだけで酸素濃度のコントロールは出来ませんので、長期保管には適しておりません。

デシケーターのメリットとデメリットをお伝えします。

【デシケーター導入のメリット】

  • 低湿度環境を簡単に作ることができる

【デシケーター導入のデメリット】

  • 導入コストが高い
  • デシケーター容量が決まっており、入りきらない場合は追加購入が必要
  • 何度も開け閉めするため一つ一つでの部品や製品の管理ができない

もっと簡易的に除湿・脱酸素環境で保管方法はないかというニーズに応えるべく、当社では「乾燥機能付脱酸素剤RPシステム®」を販売しております。

デシケーター(ドライキャビネット)での保管が不要になり、在庫スペースを削減することが可能です。

乾燥機能付脱酸素剤「RPシステム®」を使用する

電子部品劣化防止に効果的なのは「乾燥状態(湿度10%以下)」と「無酸素状態(酸素濃度0.1%以下)」を同時に作り出すことです。

電子部品劣化の原因となる金属の腐食は酸素と水分が原因であり、腐食の原因を取り除く乾燥機能付脱酸素剤「RPシステム®」を使うことで、貴社製品や保管部品を製造直後の品質で保つことができるのです。

乾燥機能付脱酸素剤「RPシステム®」とは?

製品を長期間、確実に酸素・水分・腐食性ガスによる劣化から守る包装システム「RPシステム®」

RPシステム®とは乾燥機能付脱酸素「RP剤」とハイガスバリア袋を組み合わせた保管方法です。

乾燥窒素雰囲気を作り出し維持し続けることで、ハイガスバリア袋内の製品を腐食や酸化といった製品劣化から防ぎます。

長期間乾燥窒素雰囲気下を維持し続けますので、酸素・水分による金属の腐食を防ぐほか、基板の吸湿を防ぎます。従って、電子部品の製造直後の品質を長期間保つことができるのです。

電子部品保管へのRPシステム®導入事例

RPシステム®は、を使用することで電子部品の品質を長期間確実に維持することが出来ます。すなわち、主に以下の用途で使用することが可能です。

①生産終了部品の供給責任対応

いつまでも低稼働率品を生産し続けることは利益の圧迫につながります。数年分を一括生産してRPシステム®で長期間保管することで利益の改善が可能であり、生産設備の維持にかかる費用も不要です。

②購入部品の廃棄ロス削減

購入部品が使用期限内に使用できず廃棄となっている場合、RPシステム®を用いて保管することで廃棄ロスを大幅に削減することが可能です。

また、サプライヤーからの一方的な生産中止連絡に対しても必要分を一括確保することで製品仕様の変更検討が不要となります。

工業用乾燥機能付脱酸素剤「RPシステム®」製品詳細ページへ

製品に関するお問い合わせ

機能化学品事業部門 脱酸素剤事業部
TEL:03-3283-4867 / FAX:03-3287-1785

この記事を書いた人

三菱ガス化学(株)
脱酸素剤事業部
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脱酸素剤「エージレス®」は、鉄が酸素と反応して錆びる(=酸化する)原理を応用して、MGCが世界に先駆けて開発しました。食品・医薬・工業など様々な用途に対し、品質を守る製品の開発を積極的に進めています