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天然ガスの探鉱開発を行う
MGCの資源開発に迫る!

Special Feature天然ガスの
資源開発から担うMGC

chapterそもそも天然ガスの
資源開発の歴史とは?

水溶性天然ガスが豊富に賦存している新潟で、
MGCの資源開発の歴史がスタート

三菱ガス化学(以下、MGC)の前身である日本瓦斯化学工業は、戦時中、液体燃料の製造・研究をしていた旧海軍出身の技術者によって1951年に設立されました。新潟が創業の地に選ばれたのは、水溶性天然ガスが豊富に賦存していたことによります。そして翌1952年、日本で初めて天然ガスを出発原料としたメタノールの生産を始めたのです。

その後、さらに多くの天然ガスソースを求めて東新潟地域における探鉱をスタート。深度600mのガス層を主力とする水溶性ガスと深度3,000mを主力とする構造性ガス層を合わせもつ「東新潟油ガス田」を発見しました。まず浅部をMGC単独で発見し、その後強力なパートナーである石油資源開発とともに、深部に多数の構造性油ガス層を発見。50坑以上の深掘井を掘削し、東新潟油ガス田の開発を進めてきました。また、石油資源開発を含む資源開発会社3社とともに、日本国内最大級の海洋油ガス田「岩船沖油ガス田」も発見。これらの油ガス田から生産される天然ガスは、70年以上にわたり、新潟工場における化学品製造の原材料として活用されています。
MGCは、海外の天然ガス調査や探鉱も積極的に行っています。1990年代にオーストラリア・クイーンズランド州で実施した石炭層ガスの探鉱活動を皮切りに、カナダ・ブリティッシュコロンビア州におけるオイルサンド開発・シェールガスLNG事業、中国・四川省におけるタイトサンドガス探鉱など、世界中のさまざまなプロジェクトに参加してきました。

そして、長年にわたって蓄積してきた技術と知見をもとに、カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みも行っています。CO2の地下貯留(CCS)技術の確立に向け、検討を進めています。また地熱発電については、再生可能エネルギーとして注目を集める以前から、秋田県の大規模地熱開発に参画。1995年には澄川地域で、2019年には山葵沢で、地熱発電所の営業運転をスタートしました。今後は岩手県・宮城県などでも地熱発電を進めていく計画です。2020年には、福島県相馬郡におけるLNGを使用した天然ガス発電所から、MGCグループ各事業所への電力供給を実現させています(詳しくは画面下で説明しましょう)。
このようにMGCは、70年以上にわたって国内外での資源開発を進めながら、つねに時代の変化に応じた柔軟な事業展開を行ってきました。

資源開発ってどんな方法で行うの?
探査/探鉱

まず、どの場所を掘るべきかを決めるために、弾性波探査に代表される物理探査によって地球に対するエコー診断を行います。資源の存在を窺わせる構造が見えてきたら、試掘をして資源の有無を直接確認します(=探鉱)。

開発

掘るべき場所が見つかったら周辺でも複数の試掘を行い、埋蔵量などを確認した上で開発が決定します、具体的には、想定する油ガスを取り出して処理できる生産設備やタンク、工場に送るパイプラインなどを設置、開発を進めます。

生産

設備が整い、操業が始まる段階です。見つかった資源を無駄なく、取り残しのないよう、「今後何年取り出せるか」という数値シミュレーターでモデルを作成。事業責任者と連携を取りながら生産活動を行います。資源が工場に届いたら各製品の製造フェーズに移行します。

chapter60年以上前に新潟の地で探鉱開発に
取り組んできた資源開発部門。
現状の事業と未来に向けての取り組みとは?

国産の資源開発にこだわりながらも、
低炭素・地熱・バイオマス発電に取り組むなど、
社会課題の解決を目指す

現在、MGCの資源開発を担う基礎化学品事業部門/エネルギー資源・環境事業部が手がける事業領域は多岐にわたっています。

国内油ガス田開発、国産天然ガスの都市ガスへの供給、国産原油の国内精油会社への供給:

日本は天然ガスの90%以上を輸入に頼っている状況です。その中でもエネルギーの安定的な供給を維持するためには、国内における油ガス開発の灯を絶やすわけにはいきません。そこでMGCでは独自の技術と知見で油ガス開発を続け、国産の天然ガスを地域の都市ガス会社に供給しています。また、長年のパートナーである石油資源開発とともに生産した国産の石油を、国内精油会社に供給する事業も行っています。同じエネルギーセキュリティの観点では、日本の海底に豊富に存在し、将来の天然ガス資源として期待されているメタンハイドレートの技術検討にも乗り出しています。

LNG火力発電による低炭素電源の供給

かつてカナダのシェールガス・LNG事業で培った技術をもとに、国内でLNGを活用した火力発電に参画。その電力をMGCグループ各事業所に送ることで、CO2排出量を減らすという社会的な課題の解決に貢献しています。

地熱・バイオマス発電による再生エネルギー電源の開発・供給

地熱発電は、循環する熱水により地下から熱エネルギー、つまり再生可能エネルギーを取り出す事業です。東日本大震災をきっかけに再生可能エネルギーが見直され、固定価格買取制度の後押しもあり経済性が見込めるようになってきました。すでに1995年の秋田県・澄川地熱発電所の営業運転に携わってきたMGCは、その知見をもとに同県・山葵沢(湯沢市)でも地熱発電所を手がけ、現在は岩手県・八幡平市での発電所建設も進めています。また、同時に進めているのがバイオマス発電です。バイオマス発電には、営業運転までのリードタイムが地熱発電の1/2というメリットがあります。北海道・網走のバイオマス発電所のプロジェクトに、資源開発会社との共同事業という形で参画。さらに候補地を全国に広げ、事業拡大を検討しているところです。

CO2の地下貯留事業の検討

現代を生きる私たちにとって、カーボンニュートラルは喫緊の課題です。その中で、温室効果ガスの一種であるCO2の地下貯留(CCS)は大きな期待が寄せられています。そこでMGCでは、北海道苫小牧市におけるCCS実証実験に参画し、CO2約30万tの圧入を達成。現在はモニタリングを行っています。

今後は既存事業の拡大はもちろん、検討中の新規事業の確立、環境事業の強化など、社会の課題解決に欠かせない存在として、MGCは更なる成長を目指します。

資源開発の豆知識
海外探鉱第1号案件に、初めて主体者としてチャレンジ

巨大プロジェクトである資源開発には、必ずオペレーター(主体者)となる会社がある。MGC初の海外探鉱案件であるオーストラリアのコールベッドメタン探鉱は、実はオペレーターとしても初めての案件だった。採掘権や資金調達に関するタフな交渉を経て、現地法人MGC Resources Australia社(MGCRA)を設立。クイーンズランドの資源開発会社とのパートナーシップを組み、非在来型資源開発の技術を得る重要な機会となった。最終的には撤退を決断したが、海外でオペレーターを務めた経験、掘削技術を実地で試した知見は、現在のさまざまプロジェクトに活かされている。

社内に原料ユーザーがいるため、資源開発のモチベーションは高い

探鉱に失敗はつきもの。ある事業責任者によれば、「10回掘って2回当たれば相当良いほう」とのこと。ただし、一度掘った場所は二度と掘る必要がないことになる。また、油ガスは地層の傾斜で高いほうに集まるので、二度目に掘るべき場所の検討をつけやすくなる。MGCの資源開発の独自性は「その後」にある。一般的な資源開発会社は、探鉱後にユーザーを探し求めることになる。しかしMGCの場合は、探鉱に成功して生産が始まると、天然ガスを大量に消費してメタノールやアンモニアなどを製造する原料ユーザーが社内にいる点だ。直ちに需要が生まれる環境にあるからこそ、資源開発に関わるメンバーは打率2割でもモチベーション高く取り組めるのだ。

Job&People資源開発事業部門の働き方

さまざまな活躍が期待される
資源開発部門の職種

地質

地層にまつわる知識を有し資源を探す仕事です。基本的に物質探査(物探)のメンバーと組み、掘るべき場所を探します。物探メンバーより得た情報を地質学的知見により解釈を行います。

物理探査

探査にまつわる知識を有し資源を探す仕事です。基本的に地質のメンバーとセットで探査を進めます。地質メンバーに地下の物性値についてアドバイスをもらいながら、地層のラインを引いて弾性波探査を実施。エコー技術者として「石灰岩だったらこれぐらいのレンジの比重密度がある」など、物性値の知識をもとに掘るべき場所の特定をアシストします。

掘削

地下資源がありそうな場所に井戸を掘る仕事です。地質・物探メンバーの予測をもとに、リーズナブルなコストで安全に目的の深度まで井戸を掘り下げる手法を考案。深度、想定される圧力などから最適な掘削プランを作り出す工学のスペシャリストです。井戸の改良や不具合を直す仕事も行います。

生産

探しあてた資源を効率よく採取、採掘する仕事です。「採算限界までに採れる量は?」「今後何年採り続けられるか」などのシミュレーションを行い、数値を経営陣や事業責任者に共有。幅広い知識を有し、生産中の設備のメンテナンスにも携わります。

電力

低炭素・再生エネルギー電源を確保し、工場や顧客に電力を供給する仕事です。LNGを使用した天然ガス発電所から送られる電力を、子会社であるMGCエネルギー(株)を経由してMGCグループ各事業所に供給するためのさまざまな管理を行っています。

求める人物像

資源開発は、MGC単体で行うケースと、国内外の資源開発会社と共同で行うケース、2つのケースがあります。単体でさまざまな事業を行い、豊富な知見をストックしてきたMGCの実績が評価され、共同事業のパートナーとして声がかかることは珍しくありません。MGCにとっても、他社との共同事業は新たな知見や技術を得る大きなチャンスです。また、新規事業への足がかりを作り、電力事業や環境事業へ展開するなど、時代の変化に伴って部門としての柔軟性を磨くことにもつながります。このような背景から、当部門では以下のような人物を求めています。

  • 単独事業を進める上で……自ら考え、行動し、やり抜く姿勢、自身の専門性を高める向上心、探求心、専門以外の裾野を拡げる好奇心を持った人物
  • 共同事業を進める上で……他社の関係を良好に保つ社交性、協調性、そこから派生する新規案件にこれまでの既存事業や専門分野に拘らず取り組む柔軟性を持った人物
  • 電力事業、環境事業において……地球温暖化等社会課題に取り組む信念を持った人物
  • さらには組織として活動するチームワーク、民間企業として不可欠な競争を勝ち抜く闘争心を持った人物

キャリアプラン

入社後
本社では鉱業権管理や共同事業運営、各種ワーキンググループ、電力事業、新規事業のサポートを経験。現場では、操業管理や安全管理の基本、現場操業設備の理解と各種工事の経験を積みます。
3~5年目
油ガス生産または地熱操業の現場で経験を積むことになります。個別工事については、担当として任されていくケースが増えるでしょう。掘削工事などプロジェクトがある場合には工事派遣などで経験を積む予定です。電力事業や新規事業では、各事業の課題や目標をもとに役割を担い、実務を遂行する立場になります。
10年目
事業運営やプロジェクトの主担当者、各種提案の実行主体となります。
20年目以降
事業運営やプロジェクトの責任者となり、全体のマネジメントに携わることになります。

MGCが手がける事業と
働く社員の役割

秋田県/掘削・生産
T.N.
湯沢地熱株式会社
技術部 運転・保守グループ

各拠点で働く社員

秋田県/掘削・生産
T.N.
湯沢地熱株式会社
技術部 運転・保守グループ
工学資源学研究科 地球資源専攻
私のミッション

2019年5月に運転を開始した山葵沢地熱発電所において、地上設備保全や新規坑井掘削を担当。他2社の出向者と共に「地下地熱資源」、「地上設備」、「発電設備」のベストミックスを目指しています。

ご当地プチ情報

三大うどんの一つ
「稲庭うどん」発祥の地!

秋田県/地質
M.D.
八幡平グリーンエナジー株式会社
技術部/発電事業部 兼務

各拠点で働く社員

秋田県/地質
M.D.
八幡平グリーンエナジー株式会社
技術部/発電事業部 兼務
理学研究科 地学専攻
私のミッション

澄川地熱発電所蒸気供給部門において、日常の運転状況や各種調査結果から地下の状態を把握し、状況に応じた設備運⽤⽅法の検討や坑井関連工事を担当しています。

ご当地プチ情報

自然豊かな十和田湖は、
癒されます!

岩手県/生産・掘削
A.A.
安比地熱株式会社 技術部

各拠点で働く社員

岩手県/生産・掘削
A.A.
安比地熱株式会社 技術部
環境学研究科 地球環境科学専攻
私のミッション

安比地熱プロジェクトの運営及び管理。安比地熱株式会社の技術業務及び総務業務の補佐。

ご当地プチ情報

安比地熱発電所の位置する岩手県北部には、日本中世終焉の地と言われる「九戸城跡」(二戸市)があります。

岩手県/地質・掘削・生産
K.T.
安比地熱株式会社 総務部

各拠点で働く社員

岩手県/地質・掘削・生産
K.T.
安比地熱株式会社 総務部
自然科学研究科 地質化学専攻
私のミッション

安比地熱株式会社の総務・経理業務管理および技術業務補佐として、安比地熱プロジェクトの運営及び管理を行っています。

ご当地プチ情報

八幡平山頂にある鏡沼は、雪解け時期限定で見られる神秘的な光景「ドラゴンアイ」が有名。

新潟県/生産・掘削
K.A.
MGC/新潟工場第一製造部
動力資源課

各拠点で働く社員

新潟県/生産・掘削
K.A.
MGC/新潟工場第一製造部
動力資源課
国際資源学研究科 資源開発環境学専攻
私のミッション

新潟工場や関連会社への天然ガスの供給に関わる業務を行っています。自社で保有する坑井の生産管理や設備保全、また他社と共同開発している油ガスの取引に関する業務にも携わっています。

ご当地プチ情報

へぎそば、お米、ラーメン、魚介類など、美味しいものがいっぱい!

東京都/地質
S.R.
日本メタンハイドレート調査株式会社
開発技術部
東京都/新規事業
I.Y.
MGC/エネルギー資源・環境事業部

各拠点で働く社員

東京都/新規事業
I.Y.
MGC/エネルギー資源・環境事業部
総合政策学部 総合政策学科
私のミッション

新規事業(CCUS、天然ガス開発、地熱開発)の官公庁や独立行政法人へ提出する資料作成、補助金申請、委託事業の予算管理や検査対応を行っています。また、地域住民へ新規事業への理解促進活動も担当しています。

ご当地プチ情報

「丸の内仲通り」は街路樹が美しく、ランチタイムには街行く人々の憩いの場として、利用されています。

東京都/電力
S.T.
MGC/エネルギー資源・環境事業部

Photo by福島ガス発電㈱ 福島天然ガス発電所

各拠点で働く社員

Photo by福島ガス発電㈱ 福島天然ガス発電所

東京都/電力
S.T.
MGC/エネルギー資源・環境事業部
文学部 人文社会学科
私のミッション

MGCの電力事業管理、具体的には子会社であるMGCエネルギー(株)の総合的な運営・管理、ならびに再生可能エネルギー導入の検討業務を行っています。

ご当地プチ情報

東京駅近くにある商業施設の本屋は、品揃えが豊富。
仕事終わりに寄って帰ることも。

東京都/物理探査
M.T.
MGC/エネルギー資源・環境事業部

各拠点で働く社員

東京都/物理探査
M.T.
MGC/エネルギー資源・環境事業部
理学研究科 地球物理学専攻
私のミッション

地熱源やガス田などを対象とした、探鉱データの取得・処理・解釈と、東新潟エリア水溶性ガス田の操業に関する技術検討を行っています。

ご当地プチ情報

東京駅の商業施設屋上からは赤レンガ造りの丸の内駅舎が一望できる。

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