交流活動

交流会

2024年3月21日 交流鑑賞会

(国立科学博物館上野本館於)

 お彼岸も中日を迎えたものの春の暖かさにはまだほど遠いこの日、奨学生の交流会を開催しました。各地から財団事務所に集合した奨学生達は、お互いの再会を喜び合いました。今回は、光熱費高騰などで困難になった標本管理資金をクラウドファンディングにより調達して話題となった国立科学博物館を鑑賞し、日本史、地球史を貴重な標本資料等から学んでもらおうと開催しました。鑑賞に先立って、奨学生達は事務局から国立科学博物館の概要の説明を受けて会場に移動しました。
 博物館では、常設展示に加え同時に開催されている大哺乳類展3も鑑賞することができました。奨学生達は、思い思いに興味のある展示に見入っていました。ある奨学生は、はく製のクジラのスケールの大きさに驚いたり、原寸大の恐竜のレプリカに感心したりしていました。中には、モバイル端末からガイド情報を入手して熱心に見学している奨学生もいました。生命科学から地球生物学、宇宙科学まで幅広く日本の生い立ち、地球の成り立ちを学ぶことができました。
 鑑賞会のあとには、場所を移して現況報告会を行いました。秋に卒業を控える奨学生からは、論文のまとめや将来の進路について、4月から研究室に配属となる奨学生はその準備の様子を、冬休みを利用して海外を旅行した奨学生はルーツを探る貴重な体験報告がありました。4月より次の支援を受けるため財団を退団する奨学生からは、4年にわたり支援を受けた当財団への感謝と同時に、今後もOB・OGとして交流を続けたいと報告がありました。上野公園のソメイヨシノはまだ蕾でしたが、奨学生たちの大志は既に春に向けて開き始めていました。次回、また皆で会えることを楽しみにして交流会を閉会しました。

2024年3月21日 交流鑑賞会の様子 2024年3月21日 交流鑑賞会の様子 2024年3月21日 交流鑑賞会の様子

2023年12月18日 交流報告会

(日本工業倶楽部会館於)

 2023年の師走も半ばを過ぎたこの日、今年を締めくくる交流報告会を開催しました。今秋加わった2名を含め在籍する奨学生11名の他にOB・OGも5名と財団関係者6名を含め22名が日本工業倶楽部会館に集いました。
 初めに、理事長より開催に当たり、日本人の協調性・チームワークを重視する傾向が強い一方で、個性の発揮が苦手な文化的背景を紹介し、日本で学ぶ留学生の皆さんには日本文化の良い面に目を向けて周りに刺激を与えてほしいと激励しました。報告会では、自己紹介に加え今年の研究成果や学生生活での出来事・取り組んだことなど自由テーマで発表してもらいました。初めての学会発表に関するエピソードや専門的な研究内容をわかり易く擬人化した紹介、学部3年生からは来春配属を目指す研究室の事前調査など学業への真摯な報告がありました。また、今春以降コロナ感染症への対応が収束に向かったことから、本来の学生生活を感じる報告が数多くありました。母国での学会発表のため一時帰国すると共に家族や友人と旅行に行ったり、活気の戻ったホームタウンで交通渋滞にあったりした報告もありました。クラブ活動では、科学技術やスポーツの競技大会への参加やバンドでの演奏会の開催、自作した曲の演奏を楽しんでいる報告がありました。母国の食文化を報告した学生からは、伝統的で健康によいお茶の紹介もありました。質疑応答も活発に行われ、同じ分野の研究や趣味に意見を交わしていました。
 報告会のあとには、場所を移し懇親会をおこないました。開会の挨拶では、理事の先生から報告会での多様でユニークなプレゼンテーションを大変興味深く聴いたことや財団に在籍した縁で皆さんがつながったことを大切に、これからも交流を深めてもらいたいと励ましました。懇親会では、報告会で質問できなかったことや学生生活の相談などで会話が弾んでいました。OB・OGからは現況の報告と後輩への助言を一言ずつもらいました。日本の企業での奮闘体験や日本語を修得するための学び直し、大学で学位取得を目指しながら起業にチャレンジしている報告もありました。学生時代にチャレンジしてみることの重要性や何事もエンジョイすることの大切さなどアドバイスがありました。
 最後に理事の先生より、自身の米国への留学体験を通じて異国の日本での日々の経験が今後の人生に役立つことや多様な仲間が繋がることのできるこの交流会を存分に活用してほしいとエールを送りました。来年も良い年を迎えられ、次回の交流会でまた会えることを楽しみに散会しました。

2023年12月18日 交流報告会の様子 2023年12月18日 交流報告会の様子 2023年12月18日 交流報告会の様子

2023年8月28日 研究発表会

(三菱ガス化学東京研究所於)

 コロナ感染症が第5類に移行し、初めての研究発表会を開催しました。奇しくもコロナ禍直前2020年1月の第1回研究発表会の開催場所であった三菱ガス化学東京研究所(旧東京テクノパーク)で3年半ぶりの開催となりました。当時は4名だった奨学生も今春加わった3名を含め11名となり、9名が対面、2名がオンラインで集いました。理事長をはじめ財団関係者や研究所員の方々も多数ご参加いただいての開催となりました。
 初めに、東京研究所長から当事業所の100年を越える歴史に伴う化学工場から都市型研究所への変遷や製品関連テーマとカーボンニュートラルをはじめとする近未来のテーマ説明があり、奨学生は熱心に耳を傾けました。そのあと、CO2を利用した樹脂製造ベンチプラントや光学樹脂ポリマーの成形加工設備などを見学し、スケールアップの研究設備やスマホカメラレンズのテストサンプル評価工程に興味深く見入っていました。
 研究発表会では、はじめに理事長より研究開発力の重要性について話しがあり、各奨学生が現在取り組んでいる研究を激励しました。奨学生の研究発表では、2名のオンライン参加者を加えて7名の大学院生が、それぞれ化学的な手法により生化学、環境・食品化学、発光化学、火災科学など多岐にわたるテーマの研究成果を発表しました。発表者は、緊張した面持ちで日頃鍛錬している日本語で丁寧に説明を行いました。研究所員や理事の先生からは研究の手法や手順など専門性の高い質問があり活発な質疑応答が交わされました。発表のあとには理事の先生から、多様な分野の研究に触れることができたと共に当財団の交流会で皆が集うことは大変貴重であり、このつながりをこれからも活かしてもらいたいと講評を受けました。
 懇親会では、皆リラックスした様子で歓談し、学部生からは自己紹介や将来取り組みたい研究テーマなどの報告がありました。また、今秋卒業する2名の奨学生を祝賀して理事長より記念品が贈呈されました。二人からは、奨学支援への謝辞と共に進学して更に研究を深めることや新しい分野を目指し専攻の学校に入学することの報告がありました。最後に、東京研究所長より挨拶があり奨学生方の日本でのますますの健闘を祈念して、日本文化の一本締めにより研究発表会の閉会を祝しました。

2023年8月28日 研究発表会の様子 2023年8月28日 研究発表会の様子 2023年8月28日 研究発表会の様子 2023年8月28日 研究発表会の様子

2023年3月10日 交流鑑賞会

(三菱一号館美術館於)

 この3月に財団を卒業する奨学生の祝賀とともに奨学生の交流会を開催しました。財団事務所の近くの三菱一号館美術館で開催されていた江戸末期の浮世絵師である芳幾・芳年の特別展覧会を鑑賞しました。浮世絵を知っていた学生はいたものの実物を見るのは初めてという学生がほとんどでしたので鑑賞の前に浮世絵の概要の説明を受けて会場に向かいました。
 展覧会では、入口すぐの展示室には芳幾・芳年両名の生い立ちやその師匠の国芳との出会いなどがパネルに日本語と英語で解説されており、学生たちは熱心に閲覧していました。中には日本語音声ガイドを活用して鑑賞する学生もいました。一点物の肉筆画や緻密に刷られた木版画に深く感銘しながら作品に見入っていました。芳幾・芳年を主人公としたマンガも同時期に連載されるので学生もいっそう興味を持ったようでした。時間を忘れるほど鑑賞に集中していた学生は、後半は早足に展示室を進み、名残惜しみながら会場を出ました。
 鑑賞会のあとには、場所を移して現況報告会を行い、研究の進展や将来の進路について、日本語検定試験に合格したこと、またコロナ規制緩和後ようやく母国に一時帰国できたことや卒業旅行したことなどの報告がありました。3月に卒業する学生からは、日本国内の企業への就職の報告があり皆からの祝福をうけました。今後の卒業生ネットワークの充実に向け卒業後の交流も楽しみに、皆で次回の再会を約束して交流会を閉会しました。

2023年3月10日 交流鑑賞会の様子

(集合写真は、撮影時のみマスクを外しています。)

2023年3月10日 交流鑑賞会の様子 2023年3月10日 交流鑑賞会の様子

2022年12月14日 交流報告会

(日本工業倶楽部会館於)

 財団に所属する皆さんが安全に交流できるよう各種感染対策を行い工夫して交流報告会を開催しました。当財団は、今年9月に5年目を迎え卒業生も9名となったこともあり、初めてOB・OGを招待して交流会を開催しました。OB・OGのうち7名と秋に新しく採用された2名を含む在籍学生9名、また財団関係者7名の計23名が何れも対面で参加しました。
 初めに理事長より挨拶があり、5期目に入り財団を卒業し各分野で活躍するOB・OGとの交流をますます広めていきたいとの意向のもと、OB・OG会の名称募集の提案がありました。そのあと在籍留学生から現況報告や来年の目標など、新入生からは自己紹介や将来の目標などの報告がありました。
 休憩をはさんだ懇談の場では、OB・OGの皆さんから一言ずつ近況と学生達へのアドバイスをもらいました。財団卒業後、博士課程に進学したOBや学位取得後引き続き研究員の職に就いたOB、日本の企業に就職して研究や職場の第一線で奮闘するOB・OGなどそれぞれの立場で学生を励ましていました。評議員・理事である大学の先生方からは、留学生の皆さんは各個人の考えをしっかり持っており、日本の学生にも大いに刺激を与えてほしいと挨拶がありました。また、留学の経験から得られた貴重な経験や苦労が必ず後に活きるので、充実した留学生活を送ってほしいとエールが送られました。
 懇談の場では、できるだけ色々な人と交流を深められるようフリートークの時間を設け、日本語検定を受験したことなど各々の今年の挑戦や出来事など話題を共有していました。最後は、閉会予定時刻を大きく超過し名残惜しみながらの散会となりました。お互いが来年も良い年にすることを誓ってそれぞれ帰路に就きました。

2022年12月14日 交流報告会の様子

(集合写真は、撮影時のみマスクを外しています。)

2022年12月14日 交流報告会の様子 2022年12月14日 交流報告会の様子 2022年12月14日 交流報告会の様子 2022年12月14日 交流報告会の様子

2022年8月29日 交流見学会

(三菱ガス化学QOLイノベーションセンター白河於)

 三菱ガス化学QOLイノベーションセンター白河を訪れ、工場見学を兼ねた交流会を行いました。財団関係者も参加し、春の募集で新しく採用された2名を含む7名の奨学生が一堂に会した交流会となりました。
 初めに理事長より挨拶があり、当事業所が社内で最も新しい事業所で、ケミカルプラントとは違ったアプローチにより、最先端の開発技術を導入して生産工場を立ち上げている経緯に触れ、学生たちの研究も将来事業化されることを期待しエールを送りました。まず、2名の新入学生の自己紹介に続き、在籍学生が現況を報告しました。夏休みを利用して久しぶりに母国に一時帰国した学生、修論発表に向け研究をまとめた学生、研究で苦労している報告もありました。コロナ禍でありますが3年ぶりに移動制限のない夏を皆工夫してエンジョイしている様子でした。
 続いて事業所の説明を受けた後、MGCファーミックスの野菜工場、MGCエージレスの脱酸素剤工場を見学しました。野菜工場では、入室前の不慣れな無菌処理に戸惑う学生もいましたが、見事に管理された人工栽培システムを興味深く見学していました。収穫作業を体験すると中には葉を揃え過ぎ、歩留まりを悪くする学生もいて作業の難しさを体感していました。脱酸素剤工場では、隔離された生産工程を窓越しに見学し、多品種製品の緻密な管理プロセスに感心していました。見学後には、栽培する野菜の選定法や脱酸素剤の多品種に至る開発経緯などについて活発な質疑応答がありました。閉会の挨拶では、MGCエージレス社長が、自身の学生体験を通して学生たちを激励しました。
 学生たちにとって、初めての貴重な工場見学の体験は、学生生活の中でもとりわけ新鮮で刺激的であったと思います。

2022年8月29日 交流見学会の様子

(集合写真は、撮影時のみマスクを外しています。)

2022年8月29日 交流見学会の様子 2022年8月29日 交流見学会の様子 2022年8月29日 交流見学会の様子 2022年8月29日 交流見学会の様子

2022年3月2日 研究発表会

(三菱ガス化学長者丸研修所於)

 第2期生、第3期生、第4期生の奨学生4名が3月に財団を卒業するにあたり、交流会を兼ねた卒業研究発表会を行いました。オミクロン株によるコロナ感染症第6波によるまん延防止等重点措置発出中ではありましたが、感染対策を十分施して開催し、奨学生はWEBで1名と対面で7名が参加、財団役員等の関係者はWEBで3名、対面で4名参加しました。
 卒業研究発表は、日本語で行われ研究成果の活用など他の奨学生や財団関係者との活発な質疑応答が交わされました。卒業生からは、それぞれ同大学研究室で博士課程に進学、欧州の大学の博士課程に進学、企業の研究所に就職、同研究室で引き続きポスドクへとそれぞれの進路報告がありました。卒業研究発表に続いて、他の在籍奨学生の現況報告が行われ、日本語スピーチコンクールで準優勝したことや今年の目標や挑戦していることが紹介されました。
 発表会・報告会のあとには、感染対策をとったうえでグループに分かれ茶会形式で懇談会を行いました。コロナ禍での授業や研究室の変化、母国や家族への思い、日本での苦労話など語り助言し合いながら、財団関係者や学生同士の交流を深めることができました。お互いの勉学・研究の進展を激励して、卒業生の門出を祝うとともに次回の交流会での再会を約束して閉会しました。

2022年3月2日 研究発表会の様子 (撮影時のみマスクを外しています。) 2022年3月2日 研究発表会の様子 2022年3月2日 研究発表会の様子 2022年3月2日 研究発表会の様子

2021年12月13日 交流報告会

(日本工業倶楽部会館於)

 日本では、新型コロナ感染症の流行も比較的落ち着き、移動やイベントも条件付きで開催できるようになりました。当財団でも十分な防疫対策をとって約二年ぶりの交流報告会を対面で実施しました。その間、奨学生も入れ替わり、4名が財団を卒業し、11名が加わりました。WEBでの交流会で面識はあったものの全員での久しぶりの対面交流が実現しました。また、財団関係者も対面とWEBで参加いただきました。
 今回は、新しく10月から採用された奨学生の進学課程の研究内容の紹介を中心に発表してもらいました。在校からの研究テーマを更に深堀りする学生や、新天地で新たなテーマにより発想やスキルを磨く学生など研究への気概が感じられました。財団関係者やほかの学生からは研究の着眼点やブレークスルーのためのポイントについて質疑応答が交わされました。ほかの奨学生には勉学・研究の様子を交えて現況を報告してもらいました。来春の学位取得を目指す学生からは、学位論文の仕上げへの追い込み状況や取得後の進路についての報告もありました。
 理事長からは、この会場が大正時代から戦後にかけて日本の工業発展のための活動拠点として使用され、現在は交流の場として引き継がれている意義について触れ、学生達の今後の活躍にエールを送りました。学生達は、一同に対面で交流できたことに感激している様子で、次回もお互い対面で会えることを願ってそれぞれ大学近くへの家路につきました。

2021年12月13日 交流報告会の様子 (撮影時のみマスクを外しています。) 2021年9月2日 交流報告会の様子 2021年9月2日 交流報告会の様子

2021年9月2日 研究発表会

(三菱ガス化学記念財団 会議室於)

 第2期生、第3期生の奨学生3名が9月に財団を卒業するにあたり、交流会を兼ねた卒業研究発表会を行いました。コロナ感染症拡大による緊急事態宣言発令の最中、首都圏在住の卒業生の3名には感染対策を十分とって集ってもらいました。他の奨学生7名は、WEBシステムで参加し、更に財団関係者6名の方々にもWEBで参加頂きました。
 卒業研究発表は、日本語で行われ研究成果と共に語学の上達も素晴らしいものでした。世界が抱えるカーボンニュートラルの課題についても質問が及び活発な議論の場となりました。3名は更に次の学位を目指したり、日本の企業に就職することが決まっています。研究発表に続いて、他の奨学生の現況報告が行われました。悩み事へのアドバイスのやり取りなどコロナ禍で皆さん工夫して学生生活を送っている様子が伺えました。
 久しぶりの交流会は次回が対面での交流会になることを切望して閉会しました。

2021年9月2日 研究発表会の様子2021年9月2日 研究発表会の様子

2021年3月8日 研究発表会

(三菱ガス化学記念財団 会議室於)

 第2期生、第3期生の奨学生2名が財団を卒業するにあたり、卒業研究発表会を行いました。コロナ禍で直接対面で開催することが困難でしたが、WEBシステムを併用し対面とリモートで行いました。卒業生は、学位取得の研究成果を発表し、講評を受けました。
 他の奨学生及び、財団関係者もリモートで参加し、在籍中の奨学生にとってもお互いの近況を確認し合ったり、将来の進路についての助言を受けられた貴重な交流の場となりました。

2021年3月8日 研究発表会の様子2021年3月8日 研究発表会の様子

2020年12月2日 現況報告会

(三菱ガス化学記念財団 会議室於)

 コロナ禍で全員が対面で交流会を開催することは困難でしたが、WEBシステムを併用し対面とリモートで現況報告会を行いました。 交流の機会が制限されている中で、8名の全奨学生及び、財団関係者も参加してお互いの交流を深める有意義な場となりました。

2020年12月2日 現況報告会の様子2020年12月2日 現況報告会の様子

2020年1月30日 研究発表会

(三菱ガス化学株式会社 東京テクノパーク於)

 奨学生相互及び、財団関係者との交流を図る目的で三菱ガス化学株式会社 東京テクノパークを訪問しました。財団に在籍する奨学生4名(タイ国籍、マレーシア国籍、インドネシア国籍2名)は、施設を見学したり、お互いの研究成果を披露した後、懇談会に参加して現地の研究員や財団関係者との交流を深めました。

2020年1月30日 研究発表会の様子2020年1月30日 研究発表会の様子