加工法[ユーピロン・シート]塗装~印刷

塗装

ユーピロン・シートの塗装に当たっては、下記の諸点に留意してください。

塗装方法

塗料の選定は下記を参考にしてください。

1.内部歪の除去
ユーピロン・シートを成形したり、切断したり穴あけ等の加工をすると内部に大きな歪が発生することがあるので、その際には120℃で2時間以上製品をアニール処理して歪を除去する必要があります。

2.塗装面の洗浄
塗装する前にメタノールや中性洗剤等で表面に付着した油や汚れを除去します。

3.溶剤の影響
ユーピロン・シートはエステル系(酢酸エチルなど)、ケトン系(メチル・エチルケトンなど)、芳香族炭化水素系(ベンゼンなど)やハロゲン化炭化水素系(メチレンクロライドなど)等の溶剤に対して溶解したり、低応力下でクラックを発生することがありますので、これらの溶剤がシンナーとして使用されている塗料を使う場合には適切な塗装条件や乾燥条件で塗装しなければなりません。

4.塗装方法(吹付法の場合)
吹付法の場合、空気圧は2~4kg/cm²、吹付固形分は30~50g/m²の条件で塗装します。更に多量の塗装をする場合には、一度風乾した後追塗装するとよいでしょう。一回の塗布量は過多にせず、シンナーを充分に揮散させるために吹付空気圧を高目に、また吹付距離を大き目にとります。

5.セッティング
通常、常温で10~15分乾燥しますが、焼付後にソリやクラックが発生する場合には、このセッティング時間を更に長く取るほうが良いようです。

6.焼付・硬化
ユーピロン・シートの場合、焼付温度は最高120℃迄可能です。

塗料

塗料の選定は下記を参考にしてください。

1.外観
一般に市販されている塗料のユーピロン・シートに対する適性を分類すると次のとおりです。

  • ユーピロン・シートに使用できる:アクリル系、アクリル・アルキッド系、アミノ・アルキッド系
  • シンナーの種類によっては使用できる:ウレタン系、アクリル・ウレタン系、エポキシ系、塩ビ酢ビ共重合系
  • 使用できない:不飽和ポリエステル系

2.硬さ
塗装する前にメタノールや中性洗剤等で表面に付着した油や汚れを除去します。

  • 鉛筆硬さ:ウレタン系塗料の一部を除いてユーピロン・シートより高い値を示す
  • 落砂試験:ユーピロン・シートより高い値を示すが、塗料による差が大きい
  • テーバー摩耗:ユーピロン・シートより低い値となる

3.ユーピロン・シートに対する付着性

  • 優れている:アクリル系、エポキシ系、塩ビ酢ビ共重合系
  • 塗料による差がある:ウレタン系、アルキッド系

4.耐溶剤性
アミノアルキッド系、ウレタン系の一部を除き、おおむね耐溶剤性は良くなります。

5.耐候性
アクリル系の塗料は一般的に良好な耐候性を示しますが、ウレタン系とエポキシ系では期待できません。

ユーピロン・シートに適した塗料例
塗料のタイプ 塗料名 メーカー 備考
アクリル系 プラネットSV オリジン電気  
レクラック72・72M 藤倉化成
アクライト 日本油脂
プラスラック1200 カシュー
R-135 日本ビーケミカル
アクローゼスーパー 大日本塗料
プラトップPSCエメル 関西ペイント PCシンナー
ウレタン系 R-263 日本ビーケミカル 2液型
プラニットU180 大日本塗料 2液型(ウレタンPCシンナー)
レタンPG80(PC) 関西ペイント 2液型
アクリル・ウレタン系 レクラック110 藤倉化成  
プラネットPX-8 オリジン電気
ストロンエースYE-70 カシュー
Vトップ 大日本塗料
NYポリン 神東塗料
ポリナール800 大橋化学

(注意)
塗料はメーカーにおいて常時新製品の紹介、品種の改良・変更等がありますので、塗料購入の際には必ず「ポリカーボネート用」と指定して選定ください。

スクリーン印刷

印刷方法

ユーピロン・シートのスクリーン印刷に当たっては下記諸点に留意してください。

1.印刷面の洗浄
ユーピロン・シートは接着剤を用いないフィルムで保護されていますから、この保護フィルムを取り除けば、洗浄することなく直ちに印刷できます。

2.溶剤の影響
ユーピロン・シートは印刷し易い製品ですが、インキおよびシンナーの選択、印刷条件や乾燥条件などに充分注意しないと溶剤によってクラックを発生することがあります。

3.シンナー

  • 1.インキに指定されているシンナー以外は絶対に使わないでください。
  • 2.印刷環境に適した乾燥速度のシンナーを使ってください。
  • 3.インキの粘度調整はシンナーだけに頼らず、温度条件を安定させたり、硬くなったスキージを新しい物に交換する等実施してください。

4.乾燥

  • 1.室温下で風による乾燥が理想的です。
  • 2.温度が60℃以上になると、インキが変質したり、保護フィルムが剥離し難くなります。
  • 3.乾燥炉・乾燥室の換気は充分にしてください。
  • 4.印刷後、曲げあるいは絞り加工を行う場合には特に充分な乾燥が必要です。

保護フィルム

印刷面の保護フィルムは、インキの種類、使用条件等に応じた様々の製品がメーカーから販売されています。

接着剤

最もポピュラーな両面テープの他、転写テープやスクリーン印刷タイプの接着剤等、使用条件に応じた様々な製品がメーカーから販売されています 。

スクリーン印刷用インキ

様々の種類のインキが各メーカーから販売されていますが、インキの密着性、打抜性、曲げ加工性との兼合いもあるので、予備テストやインキメーカーの指導を受けてください。また、常時新製品の紹介、品種の改良、変更等がありますので、インキの購入の際には必ず「ポリカーボネート用」と指定してください。

ユーピロン・シートに適したスクリーン印刷用インキ例
メーカー インキ 特長
東洋インキ製造(株) SS8000シリーズ
SS8300シリーズ
SS2500シリーズ
塗膜強さ大、成形性良い
低臭性、レベリング性良い
二液性、MRシートに通す
帝国インキ製造(株) セリコール13シリーズ
セリコールVG
セリコールHAS
低臭性、作業性良い
低臭性、耐候性良い
耐熱性、表面硬度高い
(株)セイコーアドバンス LOVシリーズ
PACシリーズ
SG240シリーズ
作業性良い
作業性良い、耐クラック性良い
熱成形用(看板)
十条ケミカル(株) 8100シリーズ SNAPインキ 低臭性、耐クラック性良い
耐候性良い
ユーピロン・シートに適したスクリーン印刷用UVインキ例
メーカー インキ 特長
帝国インキ製造(株) UV EXA
UV PAL
UV MAT
UV OPT
柔軟性大、重ね適正大
高密着、低コスト
柔軟性大
(表面仕上用)高硬度、耐摩耗
(株)セイコーアドバンス SOLEX UVA
SOLEX HUG
柔軟性大、耐候性
接着性、高硬度
十条ケミカル(株) レイキュアーGA 4100シリーズ 接着性良い、耐薬品性、耐スクラッチ性良い
MR58印刷用推奨インキ(MR5面)
メーカー 特長
帝国インキ製造(株) MRX
POS
MIB
(株)セイコーアドバンス SG740
HAC
十条ケミカル(株) AP2090
HIPET9390
KGS90
SP700
AP2000
HIPET9300

製品に関するお問い合わせ

機能化学品カンパニー 合成樹脂事業部
機能製品グループ TEL:03-3283-4797 / FAX:03-3283-4785