特集 天然ガスのなるほどQ&A


身近にありながら、知っているようで知らない「天然ガス」のあれこれを
Q&A形式でお答えします!これであなたも「天然ガス博士」に!?

天然ガスって何?

天然ガスはいつ頃発見され、
一般的に使われるようになったのですか?

 天然ガスは3世紀の頃、すでに中国において燃料として使用されていたそうです。当時はガスが地上に漏洩している付近から採取され、竹の節をくり抜いたパイプで近くの住居に供給されていたと言われています。
その後、天然ガスの明確な使用記録はありませんが、17世紀の初めになって、イタリアにおいて小規模に灯火用、加熱用として供給されていたようです。
19世紀になるとヨーロッパにおいて石炭やコークスから製造されたガスの利用が始まり、それが発展してガス工業の基礎となりました。
 北米においても1800年代初期に石炭ベースの製造ガスが家庭用や街灯用として使用されていましたが、1854年に米国のニューヨーク州のエリーにおいて、世界で始めて天然ガス採収のための本格的坑井(深度約366m)が掘削され、1858年にはこの天然ガスを利用するため、世界で始めての天然ガス企業“フレドニアガス燈水道会社”が設立されました。

天然ガスはどのようにして生まれ、
どんな状態で地中にあるのですか?

 海や湖に生息していた動・植物プランクトンや、藻その他の生物が枯れたり死んだりすると、それらの遺骸は泥などと一緒に海や湖の底に堆積していきます。
堆積した有機物は、嫌気性微生物による分解などによってメタンやCO2などのガスを分離しながら、地熱などの影響を受けて、徐々に有機物(ケロジェン)に変化を経て石油やメタン・エタン等の炭化水素ガスやCO2、N2等を生成していきます。
生成されたガスや石油のほとんどが地中の割れ目を通って地表に出て大気中に放散してしまいます。しかし、途中で非常に緻密な地層などによって捕らわれて溜まっていくと、徐々に油田やガス田と呼ばれる大きさに育っていきます。

天然ガスはどのようにして採取されるのですか?

 石油の産出とともに生産される石油随伴ガスや、また天然ガス単体または少量の軽質油とともに生産される構造性ガスは、地下の岩石中の孔隙内に高圧で貯蔵されています。
それらを採取するためには、地下に存在する石油層やガス層に対して地上から井戸を掘削し、掘削後、井戸が崩壊しないように井戸の中にケーシングパイプと呼ばれる鉄管を挿入します。
その後、ケーシングパイプの外側と坑壁との間をセメントで充填して固め、ケーシングパイプの内側から石油層やガス層の部分に火薬で孔を開けます。チュービングパイプと呼ばれる石油、天然ガス採取用の細い鉄管をケーシングパイプ内に挿入してセットすることによって採取することが可能になります。

天然ガスにはどのような種類がありますか?
また、採れる地域によって形状や成分は異なるのですか?

 天然ガスには様々な種類があります。地下水に溶け込んでおり、地下水とともに産出する“水溶性ガス”、地下で原油に溶け込んでおり、原油とともに産出する“石油随伴ガス”、地下でガスの状態で存在し、ガス単体で産出するか、または少量の軽質油(コンデンセート)とともに産出する“構造性ガス”、地下で石炭内部に吸着されており、石炭採掘時に産出する“石炭ガス”などに分類されます。
 天然ガスとは、通常メタンを主成分とする可燃性天然ガスを言いますが、その組成は産地や天然ガスの種類によって異なります。たとえば、千葉県で採取される水溶性ガスは約98%がメタンで、0.3%がエタンでプロパン以上の炭素数を持つ炭化水素はほとんど含みません。一方、構造性ガスである東新潟油ガス田は約86%がメタンで8%がエタン、そしてプロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサンなども含んでいます。

天然ガスは世界でどのぐらい埋蔵されているのですか?

  2006年1月における世界の在来型天然ガス(石油随伴ガスおよび構造性ガス)の確認埋蔵量の地域分布を見ると、中東(43%)、旧ソ連(32%)に全確認埋蔵量の70%以上が埋蔵されており、在来型天然ガス資源の分布は、石油ほど顕著ではありませんが、やはり中東に偏在していると言えます。
 
 天然ガスの国別確認埋蔵量の順位は、ロシアが1,680tcfと群を抜いてトップで、その次に中東のイラン(971tcf)、カタール(911tcf)が続いています。この3カ国の埋蔵量の合計は3,562tcfであり、世界の全埋蔵量(6,112tcf)の58%以上を占めています。それに対して日本の全在来型ガス田の埋蔵量の合計はわずか1.4tcfしかありません。

採取した天然ガスはどのようにしてどこへ運ぶのですか?

 採取した天然ガスを輸送する方法は大きく二つに分かれます。
まずそのひとつは天然ガスをそのままの気体の状態で運ぶ方法です。ガス田の生産基地から天然ガスを必要としているところ、例えば工場のボイラーなどにパイプラインを使って送ります。
 
 
 もうひとつの方法は、常温・常圧で気体の状態である天然ガスを液化して運ぶ方法です。その代表的なものとしてLNG(液化天然ガス)があります。LNGは天然ガスをマイナス162℃まで冷却することによって液化し、超低温に耐えられる特殊なLNGタンカーによって輸送されます。
また、メタノール、DMEなどの化学製品も天然ガスを液化する手段といえます。

採掘後どのような用途に利用されるのですか?

  天然ガスの用途としては、化学工業/火力発電/家庭用などの他に、20MPa程度まで圧縮して自動車燃料として利用したり、天然ガスの水素分を取り出して燃料電池に利用することも行われています。
 

天然ガスは石油と比べてどのように違い、優れているのですか?

 天然ガスは原油と比較して燃焼時に無煙、無タールであり、硫黄酸化物をほとんど排出しないこと、地球温暖化に繋がる二酸化炭素の排出量が少ないなど、環境面ですぐれた特性を持っています。
 
 また、パイプラインで供給され、バルブの開閉で使用可能であり、タンク等の貯蔵設備も不要であること、燃焼の調節が容易であるなど、取り扱いの面でも優れています。
また、確認埋蔵量は、2004末現在での比較において天然ガスが66年分、原油が41年分となっており、やや上回っています。

MGCと天然ガス

 MGCは、新潟工場地下に国内有数の「東新潟油ガス田」を石油資源開発(株)と共同で所有し、国内で2つしかない海洋油ガス田のひとつである「岩船沖油ガス田」の生産開発事業にも参加しています。採掘された天然ガスのほとんどは新潟工場内で自消しています。
 今後もさらに限られた国内資源である天然ガス・原油を求めて、積極的に探鉱開発を推進していきます。

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