研究開発

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MGC 研究開発の歴史と未来

1933年~1980年

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1933年 過酸化水素
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紙の漂白からエレクトロニクス産業の最先端まで

繊維やパルプの漂白剤として過酸化水素の生産を開始。日本初の電解法による製法だった。1936年には粉末の「ベルポン」を販売し、消毒・漂白剤として一般家庭にも普及した。以後、常に国内トップメーカーとして開発をリード。現在は半導体やシリコンウエハの洗浄液として使われている(1981年の項目を参照)。

1952年 メタノール
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世界最大の生産拠点を構え、国際競争を勝ち抜く

新潟県において日本初の天然ガス自社採掘を行い、その天然ガスからメタノールを合成することに成功。メタノールはプラスチック、合成繊維、医薬品などの原料となる基礎化学品のひとつだ。現在では世界各地にメタノールの生産拠点を構え、特にサウジアラビアには世界最大の生産拠点がある。

1961年 ユーピロン(ポリカーボネート)
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世界最大の生産拠点を構え、国際競争を勝ち抜く

自社技術で開発したポリカーボネート(PC)樹脂「ユーピロン」の販売を開始。優れた透明性、軽さ、強さであらゆる産業に使われた。その後、PCに他物質を配合して様々な素材を開発。特に1968年に開発したガラス繊維強化グレードPCは高評価を得て、富士通の電話交換機や国鉄のレール締結装置などに採用された。

1968年 高純度メタキシレン
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世界初、超強酸「HF-BF3」を工業用途に利用

プラスチックやペットボトル、香料の原料などになるメタキシレンは、石油から得られる混合キシレンを分離して作られる。MGCはこの分離を「HF-BF3」という非常に強い酸で行い、世界で初めて高純度メタキシレンの工業生産に成功。ここから、メタキシレンを基盤とした芳香族化学品ビジネスがスタートした。

1970年 MXDA(メキタシレンジアミン)
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自社技術の高さを示す、MGCの独占商品

MXDA(メタキシレンジアミン)はMGCの自社技術によって開発された。エポキシ樹脂硬化剤、ポリアミド(ナイロン)など、より付加価値の高いさまざまな製品の原料となる。MXDAは1970年の開発以来、長年にわたってMGCの独占商品となっている。現在でも原料としての需要が高く、製造能力を増強し続けている。

冷却水系水処理剤(デスライム、コントライム)
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空調システムのトラブルを一液で防止

空調システムの循環水を繰り返し使うことにより、微生物の繁殖、補給水中の硬度成分の付着といった問題が発生し、空調システムの機能は低下してしまう。それを防ぐためMGCは、1970年に「デスライム」、1973年に「コントライム」という冷却水系水処理剤を製品化。現在でも多用される重要な製品である。

1971年 ユーピロンシート(ポリカーボネートシート)
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薄く強いPCシートを量産する画期的技術

MGCは1961年にポリカーボネート(PC)樹脂「ユーピロン」を販売し、1971年にそれをシート化することに成功。従来のPCシートはフィルムを合わせてプレスする製法であり、品質も生産性も悪かったが、MGCは高品質のPCシートを量産する「連続押し出し法」という技術を開発。PCシート普及に貢献した。

1976年 BT積層板
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半導体の進化・パソコンの普及に大きく貢献

当時の半導体基板は高価なセラミック製が主流だったが、MGCはプラスチック製の基盤「BT積層板」を開発。高い耐熱性と優れた電気特性を兼ね備えており、しかも安価で加工しやすいことからまたたく間に市場に浸透した。パソコンの急速な普及や携帯機器の小型化・高性能化は、BT積層板を抜きには語れない。

1977年 エージレス
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おなじみの脱酸素剤もMGCが開発

食品の鮮度保持剤(脱酸素剤)として現在ではおなじみの「エージレス」だが、当時は画期的な製品だった。「酸素をゼロにして酸化を防ぐ」「鉄がさびるときに酸素を吸収」という考え方で開発された。現在では医療品や化粧品などの劣化防止、衣類・寝具などの防カビにも使われている(1996年の項目を参照)。

1980年 レニー
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MGCのみが供給する軽量・高強度材料

レニーは、ナイロンMXD6(1984年の項目を参照)にガラス繊維と無機フィラーを配合して強化された複合材料。MGCが唯一の供給会社である。高温での強度・弾性率が高く、金属の代替材料として使用された。主な用途は、自動車・住宅設備・OA機器・釣り具(リール)などの部品で、非常に多岐にわたっている。

1981年~現在

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1981年 ユピタール(ポリアセタール)
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後発の参入でも独自技術で既存製品を凌駕

ポリアセタールは、プラスチックのなかでも原料が安価で、耐摩擦・摩耗性、耐薬品性に優れている。しかしMGCは後発の参入であり、品質・価格の面で既存製品に勝る必要があった。そのため、独自技術・新しい生産プロセスを開発。他社製品を凌駕し、OA、自動車、精密機器などの分野で幅広く使われている。

DME(ジメチルエーテル)
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マルチソースな次世代燃料を約40年前に開発

DMEは天然ガスや石炭、バイオマスなど、多様な原材料から作ることが可能な次世代の燃料。MGCは世界有数のメタノールメーカーとして、約40年も前にDMEのプロセス技術を確立していた。当初はスプレー製品におけるフロン代替のクリーンガスとして使われていたが、近年は次世代燃料として注目が集まっている。

芳香族アルデヒド
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画期的な新製法からファインケミカル分野に進出

MGCは、トルエンと一酸化炭素からHF-BF3を触媒としてパラトルイルアルデヒド(PTAL)を合成する画期的な新製法を開発。この技術を梃子にして、香料、医薬品、農薬などの原料を提供するファインケミカル分野に進出した。以後、芳香族アルデヒド類の製造は、MGCにとって重要な事業のひとつとなっている。

超純過酸化水素
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半導体産業を黎明期から支えてきたMGC

1933年に過酸化水素の生産を開始したMGCは、1981年に不純物を極限にまで除去した「超純過酸化水素」を開発。半導体デバイスやシリコンウエハの洗浄液として現在でも必要不可欠なものとなっている。なお、過酸化水素は最終的には水と酸素に分解されるので、環境への負荷が少ないのもメリットだ。

1982年 ユピエース(変性PPE)
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米GE社と真っ向勝負して優位に立つ

PPE(ポリフェニレンエーテル)は優れた耐熱性・難燃性・寸法精度をもつ樹脂だが、加工温度と分解温度が近い。そのため、分解せずに加工できるよう別の物質を添加し、加工温度を下げたものが変性PPEだ。MGCが開発した変性PPEは、先行開発されていた米GE社の製品よりも優れており、OA機器の市場を席巻した。

MXナイロン(ナイロンMXD6)
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環境面に配慮した次世代ナイロン素材

MXナイロンは、MXDA(1970年の項目を参照)とアジピン酸の重縮合によって得られるポリアミド樹脂。MGCが高品質、低コストの製法を開発した。外気を透過させにくい性質をもち、強度やリサイクル性も優れている。軽くて酸化・劣化防止に適しているため、環境面への配慮からMXナイロンへの素材転換が進んでいる。

1991年 レンズモノマー
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究極のプラスチック製眼鏡レンズ

1980年代中頃からプラスチック製眼鏡レンズの軽量化と安全性を目指した研究が進行し、1991年に「限界まで薄く、色収差も少ない眼鏡レンズ用モノマー」を開発。高屈折率が特徴で、プラスチックレンズとしては究極の光学特性をもつ。国内で約50%のシェアをもつHOYAと提携し、海外展開も積極的に行っている。

ファーマキープ アネロパック
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医薬品管理や病原菌検査にも脱酸素技術

エージレスの脱酸素技術を応用した「ファーマキープ」は、酸素や水分に敏感な医薬品・医療分野の品質管理に優れた効果を発揮する。また「アネロパック」は、酸素を吸収すると同時に炭酸ガスを発生させて微生物の培養を促進。病院や食品メーカーでの品質管理・検査などにも脱酸素技術は役に立っている。

1996年 新形態エージレス
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常に新製品を開発して新規需要を開拓

脱酸素剤事業の市場では1997年当時、15社が活動していたが、MGCはそれでも70%を超えるシェアを維持していた。それは常に新製品・新用途を開発してきたからである。MGCは1996年にシート状の脱酸素剤を発売。そこからカード型、ラベル型、パッキング型など多様な形態が派生し、競争力をさらに高めた。

2006年 ユピゼータEP(特殊ポリカーボネート樹脂)
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優れた光学特性を誇るPC樹脂

カメラや携帯電話の小型化、低コスト化に伴い、カメラレンズの材料は、従来のガラスから樹脂へと置き換わっている。そこでMGCは、特殊ポリカーボネート「ユピゼータEP」を開発。光学ひずみの原因となる複屈折性が低く、高い屈折率を有する。耐久性も高く、車載カメラや内視鏡カメラへの展開も期待されている。

2009年 アルテスタ
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電子レンジでも安心して使えるPET

ボトルや食品容器などで使われているポリエチレンテレフタート(PET)は、透明性や強度が優れているものの耐熱性が低いという欠点があった。その欠点を克服したのがMGCが開発した「アルテスタ」。耐熱性をもつモノマーをPETに共重合することで、従来のPETでは困難だった耐熱性と透明性の両立を実現した。

2012年 核水添ポリカルボン酸
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MGCの未来を担う核水添技術

核水添技術は、芳香族類のベンゼン環に水素を添加する技術。この技術によって得られる脂環式化合物は、耐候性、耐熱着色性、光学特性等の観点から特に高付加価値工業分野において注目されている。MGCでは独自製法により、高品質な脂環式化合物を開発した。
今後発光ダイオード(LED)封止材用途を中心に事業展開する予定で、電機・電子部材向けの新素材用途としての可能性も検討しながら、ラインアップの拡充に努めている。

未来に向けて

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未来に向けた研究開発

MGCはこれまで、独自に生み出した技術やプロセスによって、他にはない高い価値を有した多くの製品を世の中へ提供してきました。しかしながら、グローバル化や環境変化が激しく進むいま、技術競争も一段と厳しさを増しています。そのような状況下においても、コア技術を最大限活用しつつも、新規事業へ積極的にチャレンジし続けることで、社会的価値と経済的価値を併せ持つ製品を生み出す『真の研究開発型企業』を目指していきます。

MGCが掲げる研究開発戦略

これまで培ってきた多くのコア技術を有するプラットフォームを生かし、新プロセスの創出や導入によるケミカルチェーンの強化、および世界的な課題と紐づき成長が見込まれる領域(エネルギー、情報・通信、モビリティー、医・食、インフラ)への研究開発戦略を展開していきます。

MGCが誇る研究開発体制

MGCでは市場ニーズを的確にとらえた研究開発を行いつつ、未来に生きる新規事業を創生していくために、「カンパニー部門」と「コーポレート部門」で大きく2つの研究開発体制を敷いています。

カンパニー部門

4つのカンパニーに属した研究開発部門であり、3つの研究所と5つの工場に付随する部課で構成されています。変化する市場ニーズを的確にとらえた既存事業の発展や新規製品群の創出に取り組んでいます。

  • ・天然ガス系化学品カンパニー

    新潟研究所 / 新潟工場研究技術部
  • ・芳香族化学品カンパニー

    平塚研究所 / 水島工場研究技術部
  • ・機能化学品カンパニー

    東京研究所 / 四日市工場研究開発部
    山北工場研究課 / 鹿島工場研究技術部
  • ・特殊機能材カンパニー

    研究開発センター

コーポレート部門

新規事業を継続的に創生するべく、新たに発足された「新規事業開発部」。既存事業に属さない研究やカンパニーをまたぐテーマ、中長期的なテーマ、次世代技術や製品の研究開発など、新たなコア事業の創出を目指し、戦略立案から研究開発・市場開拓、事業初期までを一貫して行います。
また、研究推進グループ、知的財産グループ、MGC分析センターを有する「研究推進部」では、全社的なR&Dの推進や知的財産全般についてのサポート、分析・安全性試験を行っています。

  • ・新規事業開発部

    新規事業研究センター
  • ・研究推進部

    研究推進グループ / 知的財産グループ / MGC分析センター